今週の中央競馬は、東京・阪神・函館の3場開催。土日合わせて、10鞍の新馬戦が組まれている。日曜日の東京5レースでは、国内外のG1を勝利しているフォーエバーヤングの半妹ダーリングハースト、東京6レースでは、桜花賞馬エンブロイダリーと同じく、父アドマイヤマーズ×母父クロフネで森一誠厩舎所属のエコールナヴァールが出走予定。中央競馬の2歳新馬も3週目に入り、今週末も注目のデビュー戦が数多くラインナップされている。

今週の新馬戦

　土曜函館5R(芝1200m牝・15頭)の注目馬は、トウカイマシェリ(牝、栗東・高柳大輔厩舎、鮫島克駿騎手)。母トウカイミステリーは北九州記念の勝ち馬で、兄姉も堅実な勝ち上がりを見せている。同馬も栗東坂路でスピード感ある動きを見せており、この条件はピッタリの印象だ。

　土曜函館6R(ダ1000m・9頭)の注目馬は、スターオブロンドン(牡、栗東・矢作芳人厩舎、古川奈穂騎手)。傑出馬不在の組み合わせだが、ダート1000mという条件的に、先行力は必須。同馬は最内枠+ゲートの速さ+3キロ減で、押し切りに期待が持てる。逃走劇で砂の一番星となれるか。

　土曜阪神5R(芝1400m・12頭)の注目馬は、ビッグヒーロー(牡、栗東・福永祐一厩舎・岩田望来騎手)。半兄は京阪杯勝ち馬のビッグシーザーだが、父がビッグアーサーからコントレイルに変わり、距離の融通は利きそうな印象。コントレイルの主戦であった福永祐一厩舎の馬で、父も産駒初勝利を狙う。

　土曜東京5R(芝1800m・12頭)の注目馬は、モノポリオ(牡、美浦・森一誠厩舎、C.ルメール騎手)。半姉にミスエルテやショウナンザナドゥのいる良血馬で、稽古の動きも良好。兄姉の新馬成績は【3.3.1.0】で、同馬も前向きな気性がいかにも初戦向き。当然注目が集まる。

　土曜東京6R(ダ1400m・16頭)の注目馬は、ペルセア(牝、美浦・武井亮厩舎、C.ルメール騎手)。2歳のこの時期ながら、雄大な馬格が目立つ同馬。完成はまだ先となりそうだが、古馬相手にハードな追い切りを消化。馬格のわりに軽快な動きで、いきなり勝ち負けの期待が持てる。

　日曜函館5R(芝1200m・12頭)の注目馬は、カレンショー(牡、栗東・安田翔伍厩舎、北村友一騎手)。母カレンモエは重賞2着3回の実績馬で、その母カレンチャンはG1・2勝の名牝。父カレンブラックヒルも含めて、馬主ゆかりの同馬。洋芝の芝1200mは条件として申し分なく、好勝負必至。

　日曜阪神5R(芝1600m・10頭)の注目馬は、フェスティバルヒル(牡、栗東・四位洋文厩舎、坂井瑠星騎手)。半兄ミュージアムマイルは今年の皐月賞馬。父はリオンディーズからサートゥルナーリアに変わったが、両馬の母はともに名牝シーザリオ。兄は新馬戦で3着に敗れたが、こちらは初陣を飾ることができるか注目だ。

　日曜阪神6R(ダ1200m・16頭)の注目馬は、キンダープンシュ(牝、栗東・大久保龍志厩舎、坂井瑠星騎手)。母はダート1200mで3勝を挙げた快速馬。同馬も牝馬ながら筋肉量が多く、いかにもこの条件が合いそう。稽古の動きもスピード感があり、初戦から力を出せる状態にありそうだ。

　日曜東京5R(芝1600m・16頭)の注目馬は、ダーリングハースト(牝、美浦・国枝栄厩舎、D.レーン騎手)。半兄はサウジC覇者のフォーエバーヤングという血統馬。父がエピファネイアとなった同馬は、同じ牝馬の半姉ブラウンラチェットに似たタイプ。姉が重賞勝ちを果たしたこの舞台で、新馬勝ちを狙う。

　日曜東京6R(芝1400m・16頭)の注目馬は、エコールナヴァール(牝、美浦・森一誠厩舎、戸崎圭太騎手)。母ジューヌエコールは、デイリー杯2歳Sなど重賞2勝馬。そして、父アドマイヤマーズ×母父クロフネで森一誠厩舎所属というのは、今年の桜花賞馬エンブロイダリーとまったく同じ。注目の初陣となる。

■今週の新馬戦スケジュール

【土曜函館】
5R(芝1200m牝・15頭)
6R(ダ1000m・9頭)

【土曜阪神】
5R(芝1400m・12頭)

【土曜東京】
5R(芝1800m・12頭)
6R(ダ1400m・16頭)

【日曜函館】
5R(芝1200m・12頭)

【日曜阪神】
5R(芝1600m・10頭)
5R(ダ1200m・16頭)

【日曜東京】
5R(芝1600m・16頭)
6R(芝1400m・16頭)

【了】

（文●中西友馬）

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