――ほかにも魅力を感じる点はありますか?
あとは、競馬ではもちろん馬の能力が大切なんですけど、春にモレイラさんがGⅠをいっぱい勝っているのを見ていると、騎手も大切なんだなって改めて思いました。もちろん能力が高い馬に乗ってるっていうのもあるんでしょうけど、今まで勝てなかった馬をアッサリ勝たせたりしているのは本当にすごい。騎手に注目して競馬を見るのも面白いと思います。
――今年は短期免許の騎手が大活躍してますもんね。番組で出している予想は、本命党と穴党ではどっち寄りとかはありますか?
穴馬が来たときの気持ち良さが、競馬の醍醐味だなって思ったりするんですけど、競馬新聞を読んだり色々な情報を見ちゃうと、気付いたら本命の予想に寄っていっちゃうことが多くて……。やっぱり当てたいって思う気持ちが強くなると本命を1番人気にして、そしたら5番人気ぐらいの馬が勝って、という繰り返しです(笑)。
――色々な情報を入れすぎると、一周回って本命寄りの予想になったり…。
番組の中で、みんなで予想するコーナーがあるんですよ。軸が1頭決まっていて、相手をみんなで1頭ずつ出し合うというコーナーです。そのときは、自分が外してもみんなが当ててくれればいいやって気持ちで、当てたい気持ちを優先せずに、自分が気になる人気薄の馬を選んだら、意外とそういう馬が来たりするんですよね。
この前のエプソムCでも、単勝10番人気の馬が3着(トーセンリョウ)に来ました。こうやって、無欲なほうが当たったりするんだなって思いました。
――確かに(笑)。競馬をやっていて難しいなって思ったり困ったりすることはありますか?
いっぱいありすぎます(笑)。レースが終わったあとに、どうやったら買えたんだろうってすごく考えるんですけど、この前のNHKマイルCみたいな大荒れになると、どう考えても買えないってときも出てきて。競馬を始める前にイメージしていたよりは、予想できるものだなって思ってきたんですけど、やっぱり自分の選択肢にない馬が勝つこともけっこうあるんですよね。
そういう壁にぶち当たるとちょっと思考停止してしまって「もうこんなの運じゃん」って思っちゃうこともあります(笑)。
――すべてのレースで、勝った馬の勝因を明確に説明できるわけではないですよね。
やっぱりそうですよね。例えば、さっきのNHKマイルCに関しては、「NHKマイルCは荒れることが多い」という話をよく聞くじゃないですか。ほかにも、「牝馬限定のレースは荒れる」とかも聞いたことがあって。そういう先人たちの教えは、素直に取り入れなきゃダメだなって思いました。
でも、それだけ当てるのが難しいからこそ、YouTubeとかで予想を出している人が穴馬を本命にして的中していると、神様に見えます(笑)。