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3位 オジュウチョウサン(9億4,137万円)
J・G1を9勝し、日本競馬史上最強のハードラーと称されたオジュウチョウサン。障害レースの知名度向上に大きく貢献し、アイドルホースとして多くのファンに愛された。
障害転向初年度から抜群のセンスを見せたオジュウチョウサンは、年末の中山大障害に初挑戦。結果は6着に終わったものの、翌年の飛躍を期待させる一年となった。
翌年、春の中山グランドジャンプでは、直線で鋭く伸びて1着。初の重賞制覇がJ・G1という快挙を成し遂げた。その後、重賞3連勝で迎えた年末の中山大障害では、9馬身差の圧勝。中山グランドジャンプに続くJ・G1春秋連覇を達成し、この年は約2億円を獲得した。
王者として迎えた6歳シーズンも、オジュウチョウサンは連勝街道を突き進む。連勝を5に伸ばして挑んだ中山グランドジャンプでは、最終コーナーで先頭に立つと、3馬身半差をつけて快勝し、連覇を達成。さらに、暮れの中山大障害では4分36秒1のレコードタイムで勝利し、この年は4戦4勝で約2億1000万円を獲得した。
7歳になっても絶対王者の座は揺るがない。中山グランドジャンプでは大差をつけて3連覇を達成。さらに、このレース後、年末の有馬記念で平地競走に復帰するという驚きのニュースが発表された。ファン投票で選出され迎えた有馬記念では、障害王が平地でどこまで通用するかに注目が集まった。
レースでは、最後の直線入り口で前を捉えようとジワジワと脚を伸ばす場面もあったが、最後は後続の追い込み勢に交わされ9着。しかし、オジュウチョウサンの有馬記念挑戦は、競馬ファンに夢を抱かせるものとなった。
その後も現役を続け、11歳まで走り続けたオジュウチョウサンは、中山グランドジャンプ5連覇を含む6勝、中山大障害3勝と、J・G1を合計9勝。獲得賞金は障害馬として歴代最高額となる9億4137万円を記録し、史上最強ハードラーとして日本競馬史にその名を刻んだ。