HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » ステイゴールド産駒獲得賞金ランキングトップテン。海外でも存在感を発揮! 個性豊かな“黄金旅程”の血 » ページ 5
Fenomeno
第149回 天皇賞・春を制覇した時のフェノーメノ

6位 フェノーメノ(6億2,910万円)

 安定した走りで、ステイゴールド産駒きっての堅実派であったフェノーメノは、長距離戦にめっぽう強く、自慢のスタミナを武器にライバルのゴールドシップを破り、天皇賞(春)を連覇した。

 3歳時は、青葉賞を制し日本ダービーに臨んだ。レースでは、最後の直線で懸命に追い込むも、ハナ差及ばず2着となり、苦杯を飲んだ。

 休養後のセントライト記念を制し重賞2勝目を飾ると、コース適性がある天皇賞(秋)を選択した。1番人気に支持されたが、勝ったエイシンフラッシュに及ばず、惜しくも2着。次のジャパンカップでは5着に入り、トップレベルの力を持っていることは証明できた。この年は、重賞2勝を含む約2億6000万円を獲得した。

 4歳シーズン、始動戦の日経賞で重賞3勝目を挙げると、天皇賞(春)に挑戦。同期で同じステイゴールド産駒のゴールドシップが単勝1.3倍の圧倒的な支持を受ける中、フェノーメノは2番人気で出走。レースでは直線入口で早くも先頭に立ち、そのまま押し切ってG1初制覇を達成した。その後、宝塚記念4着後に左前脚の繋靭帯炎を発症し、秋シーズンを全休。この年は3戦2勝ながら、約2億円を獲得した。

 怪我から復帰した5歳シーズン。始動戦の日経賞での5着を経て、連覇を狙う天皇賞(春)に出走。ゲート内で隣の枠のゴールドシップに威嚇される場面があったが、冷静に対応してスムーズにスタート。道中は8番手から進み、最後の直線で他馬の追撃を凌ぎ、史上3頭目となる天皇賞(春)連覇の偉業を成し遂げた。

 翌年の6歳シーズンをもって引退。G1は天皇賞(春)2勝を誇り、日本ダービーや天皇賞(秋)での2着など安定した成績を残し、生涯獲得賞金は6億円を超えた。

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