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9位 レインボーライン(4億5,046万円)
2018年の天皇賞(春)、レインボーラインは実に10度目のG1挑戦で悲願を達成した。だが、この代償は大きく、競走馬生命をかけ、執念でもぎ取った勲章となった。
3歳時のアーリントンカップで重賞初制覇を飾ったレインボーラインは、初G1挑戦となるNHKマイルカップを12番人という低評価ながらも、34.4秒の末脚で3着に食い込んだ。その後、日本ダービーにも出走し8着となった。休養後は、古馬との初対戦となる札幌記念に出走し、3着と健闘した。
秋には菊花賞に挑戦した。9番人気と評価は低かったものの、最後の直線では後方から力強く伸び、2着に入った。そして、国内最高峰のレース・ジャパンカップにも挑戦。結果は6着だったが、この年はG1に4度出走して、2着1回、3着1回という安定した成績で、約1億4000万円を獲得した。
4歳シーズンはG1制覇の期待がかかるも、最高成績は天皇賞(秋)3着。それ以外は宝塚記念5着を除いてすべて着外と、もどかしいレースが続いた。
巻き返しを図る5歳。これまで中長距離路線の絶対的な王者だったキタサンブラックが引退して、新たな王者をめぐる戦いが注目されるなか、レインボーラインが名乗りを上げる。
天皇賞(春)前哨戦の阪神大賞典では3番人気に支持され、いつもの後方待機策から4コーナーで進出。そのまま押し切り勝ちを決め、約2年ぶりの勝利を飾った。
そして迎えた天皇賞(春)。前走の走りを評価され2番人気に支持される。最後の直線では進路を内にとるとシュヴァルグラン、クリンチャーなどのライバルを交わしクビ差で勝利。
しかし、歓喜の瞬間は束の間だった。レース直後、レインボーラインの歩様に異変が見られ、騎手が即座に下馬。その後、右前脚の故障が判明し経過観察が行われたが、無念の引退が決定した。
競走馬生命をかけて手にしたG1タイトルの代償はあまりにも大きかった。それでも、レインボーラインは総額4億5046万円を獲得し、種牡馬入りを果たしている。