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2位 キョウトシチー(6億2870万1000円)
性別:牡馬
戦績:56戦13勝 [13-12-8-23]
主な勝ち鞍:97年浦和記念(交流G2)、96年シーサイドS(G3)、96年東京大賞典(交流重賞)
G1未勝利馬の獲得賞金ランキングで、20年以上1位の座を防衛してきたキョウトシチーが、2位に登場した。「56」というレース数はもちろん、生涯走破した競馬場の数と距離でいえばこのランキングでも屈指といえるのがキョウトシチーである。長距離のダート戦を得意とし、7つの重賞タイトルを獲得した。
「古(いにしえ)の都」と名付けられたこの馬は、その名を体現するように、歴史を行脚するがごとく、日本全国の競馬場を駆け巡り、好走を繰り返した。しかし、馬名とは裏腹に、京都競馬場では最後まで勝ち鞍を挙げられなかった。
7歳時の98年には、浦和記念を勝ち、この年から交流G1に格付けされた東京大賞典で2着となった勢いで、中東のUAEにまで足を運んだ。ダート世界一決定戦として96年に創設された「ドバイワールドカップ」へ挑戦したキョウトシチーは、上位とは差のあったものの6着に奮闘した。
8歳の10月、3連覇を目指して出走した白山大賞典(交流G3)で5着に敗れ、キョウトシチーの長い旅路は終焉を迎えたが、獲得した賞金総額は6億円を超えていた。中央の獲得賞金が2億2000万円に対し、地方競馬では4億円以上を稼ぎだした。
父サッカーボーイの代表産駒として、改革初期におけるダート競馬の先駆者が切り開いた道のりは、今なおオールドファンの記憶に刻み込まれている。