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【私の“推し馬” 5選】競馬イラストレーター・えいたが選ぶ「心に残る名馬」たち

text by 加島亮介

名勝負の記憶、競走馬が紡ぐドラマ――競馬ファンなら誰しも心に残る“推し”があるはず。新企画『私の“推し〇〇”』では、競馬に魅了された著名人が、特別な思いを抱く馬やレースへの熱い想いを語ります。第1回は、X(旧Twitter)やインスタグラムで競馬イラストを発信する人気イラストレーター・えいたさん(@eitanokeiba)に『推しの馬』について伺いました。えいたさん特製の書き下ろしイラストにもご注目ください。

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ディーマジェスティ(イラスト:えいた)

①ディーマジェスティ

 1頭目はディーマジェスティです。彼が活躍した2016年のクラシック世代は、次々と主役候補が現れる、まさに戦国時代の様相を呈していました。

 その中で最初に頭角を現したのは、デイリー杯2歳Sを圧勝したエアスピネルでした。しかし、エアスピネルが世代の主役になるのかと思った矢先、朝日杯FSでは新馬戦を勝ち上がったばかりのリオンディーズがこれを下して優勝。その勝ち方を見て「リオンディーズの時代がくる!」と感じました。

 そう思ったのも束の間、年明けには、きさらぎ賞を圧勝したサトノダイヤモンドが存在感を示し、さらに弥生賞では、マカヒキがエアスピネルとリオンディーズを一蹴。クラシックの有力候補が目まぐるしく入れ替わっていきました。

 そして迎えた皐月賞。本命不在で予想も難解だったのですが、きさらぎ賞の勝ちっぷりから、私はサトノダイヤモンドが勝つだろうと予想しました。

 レース当日、私は千葉でフットサルをしていましたが、強風が吹き荒れていたのを覚えています。それがレースの波乱を予感させました。

 混戦の皐月賞を制したのは、8番人気の伏兵ディーマジェスティでした。直線一気で人気馬をねじ伏せた姿は本当に格好良かったです。

 その後、ディーマジェスティについて調べるうちに、この馬に特別な物語があると知り、ますます思い入れが強くなりました。

 祖母シンコーエルメスは、予後不良と診断されるような大怪我を負った未勝利馬でしたが、藤沢和雄調教師の尽力で命を繋いだことで、ディーマジェスティの母エルメスティアラが誕生しました。エルメスティアラは競走馬としてデビューはしませんでしたが繁殖入り。その7番目の仔がディーマジェスティでした。

「もしかしたら生まれてくることがなかったかもしれない馬が、こうして大舞台で輝いている」という事実がドラマ性を強く感じさせ、その時、改めて競馬の魅力に気づかされました。



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