小倉での狙いどころはダート1700m、芝1200m

コース別の着度数トップ10は、京都芝1600を除くとすべてローカル開催場。特に小倉、福島が上位5位を独占しており、右回りの小回り平坦コースとの相性がいいことがわかる。小倉ではダート1700m、芝1200m。この2つは施行回数が多く、当然騎乗数も多い。それでいて、単勝回収値はどちらも130と、ベタ買いでも資金が増えるレベルだ。
では、小倉ダート1700mの買い時はどこか。前走の距離に注目するとわかりやすい。前走で1700mより長い距離を走った馬が距離短縮で出走すると、勝率が10.9%と高く、単勝回収値は210もある。5勝の内訳は7番人気と8番人気が各2勝、10番人気が1勝と、人気薄ばかりだ。さらに付け加えるなら、短縮組のうち前走で後方0-0-1-11だった馬を除外すると、より精度が増す。中団より前で競馬して負けた馬は絶好の狙い目になる。
たとえば、2023年9月2日小倉12R(1勝クラス)で1着となったサイモンザナドゥは10番人気だった。前走は阪神ダート2000mの未勝利戦を4コーナー2番手で勝ち、昇級初戦で人気薄だったが、後方から直線一気を決めて勝利した。冬コクでは、2023年2月25日メインの早鞆特別を振り返る。まなみ騎手は14番人気のラルフに騎乗。前走は年明けの中京ダート1900m戦に出走し、2番手から進めるも13着と大敗。しかし、早鞆特別では前走を踏まえた積極策を選び、番手を取る形から3着に粘って複穴を提供した。なお、短縮組かつ前走5着以内の馬に絞ると【3-2-0-5】。好走後なら、たとえ人気馬でも買い時といえる。
前走の距離に関係なく、位置取りを見ても、逃げ2勝、先行3勝、中団2勝、後方1勝、まくり1勝と、どの位置からでも勝利が可能。特に上がり最速を記録した馬は【5-0-0-1】とほぼ完璧な成績。後半に末脚を残せる前半の運びの巧さが、この成績を支えている。気分よく走らせ、リズムを整えるのは、まなみ騎手最大の武器といっていいだろう。