HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » キングカメハメハ産駒獲得賞金ランキングトップテン。重賞馬50頭以上の猛者揃いで最も賞金を稼いだのは? » ページ 7
LordKanaloa
ロードカナロア(Getty Images)

4位 ロードカナロア(8億5,020万円)

 短距離王として君臨したロードカナロアは、日本国内にとどまらず、長く閉ざされていた短距離戦の世界の扉をこじ開けた。日本調教馬として初めて香港スプリントを制し、日本短距離界の常識を塗り替えた存在である。

 3歳で重賞初挑戦となった京阪杯を制すると、年が明けた4歳シーズンも快進撃を続ける。高松宮記念の前哨戦・シルクロードSを勝利し、破竹の5連勝。勢いそのままにG1初挑戦となる高松宮記念に挑んだが、ここではキャリア唯一の3着に敗れた。しかし、秋のセントウルSで2着と巻き返すと、スプリンターズSでは直線で先に抜け出したカレンチャンを差し切り、G1初制覇を達成した。

 次走は、これまで数々の日本馬の挑戦が跳ね返されてきた、香港スプリントに出走した。ロードカナロアは3番手追走から直線で外へ持ち出し、残り100mで鋭く抜け出して快勝。日本馬として初めて香港スプリントを制し、歴史を塗り替えた。この年は日本と香港のG1を2勝し、3億円近くの賞金を獲得した。

5歳となったロードカナロアは、阪急杯を制した後、続く高松宮記念ではコースレコードで快勝。さらに、約2年5か月ぶりのマイル戦となった安田記念に挑み、後続の猛追をクビ差凌いで優勝。スプリントとマイルの二階級制覇を果たした。

 秋の前哨戦ではまさかの2着に敗れたものの、本番のスプリンターズSでは圧倒的1番人気に応え勝利。連覇を達成した。

 そして引退レースとなった香港スプリント。好位を追走したロードカナロアは、楽な手ごたえで前に並びかけると、そのまま後続をちぎって、5馬身差の完勝で連覇を成し遂げた。まさに”世界のロードカナロア”にふさわしい衝撃的なラストランで、ターフに別れを告げた。

 短距離で初めて世界の壁を破った”龍王”は、総額8億円超の賞金を獲得し、日本短距離界の歴史に名を刻んだ。

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