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RoseKingdom
2009年朝日杯FSを制した時のローズキングダム

6位 ローズキングダム(6億9,466万円)

 ローザネイを祖とする”バラ一族”は、これまで数多くの重賞馬を輩出してきたものの、G1のタイトルには手が届かなかった。その壁を打ち破り、悲願のG1制覇を達成したのがローズキングダムだった。

 まず、バラ一族にとって約2年半ぶりとなる重賞勝利を東京スポーツ杯2歳Sで達成。続く2歳王者決定戦・朝日杯フューチュリティステークスでは、好スタートを切ると中団でレースを進め、4コーナーからじわじわと進出。直線では馬場の真ん中を割るように抜け出し、後続を1馬身半抑えてゴール。バラ一族にとって、34回目の挑戦で悲願のG1初制覇を成し遂げた。

 明けて3歳。スプリングSで初黒星を喫すると、迎えた皐月賞では、直線で内から抜け出したヴィクトワールピサを馬場の真ん中から追ったが、大外から後続に差され4着。続く日本ダービーでは中団から抜け出し、ダービー馬の称号が目前に迫ったものの、豪脚で馬群を割ってきたエイシンフラッシュに差され、惜しくも2着に敗れた。

 秋初戦の神戸新聞杯では、そのエイシンフラッシュをクビ差で破り、リベンジを果たす。だが、皐月賞馬ヴィクトワールピサとエイシンフラッシュが不在の菊花賞では、単勝2.1倍の断然1番人気に支持されながらも、中団待機から直線で鋭く伸びるも届かず2着。クラシック三冠は無冠に終わった。

 雪辱を果たすべく出走したジャパンカップ。直線力強く伸びかけたところで、ブエナビスタの斜行により進路を塞がれる不利を受けた。それでも懸命に立て直し、ヴィクトワールピサを交わして2位入線。レース後の審議の結果、ブエナビスタが走行妨害で2着降着となり、ローズキングダムが繰り上がりで1着となった。クラシックの雪辱を晴らす劇的な勝利となり、この年の獲得賞金は約4億6000万円に達した。

 4歳以降のローズキングダムは重賞勝ちこそあったが、次第に成績は低迷していった。かつての輝きを取り戻すことはできず、6歳で引退となった。しかし、バラ一族の悲願を達成した名馬として競馬史に名を刻み、総獲得賞金は6億9466万円に及んだ。

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