
1位 ホッコータルマエ(11億1,459万円)
キングカメハメハ産駒の最多獲得賞金馬に輝いたのは、2010年の北海道セレクションセールにて1575万円で取引されながら、G1級を10勝して“ダートの帝王”と称されたホッコータルマエである。最終的に11億円以上を稼ぎ出し、活躍馬が多く存在するキングカメハメハ産駒でトップに君臨した。
3歳時は、夏のレパードステークスで重賞初制覇を果たし、秋のみやこステークス、ジャパンカップダートでは3着に入った。ダート重賞戦線で頭角を現したホッコータルマエは、この年だけで12戦も走るタフネスぶり発揮し、約1億円を獲得した。
4歳になるとさらに成長を遂げたホッコータルマエ。ダート重賞3連勝で迎えたJpn1かしわ記念で、G1級初勝利を達成。続く帝王賞でも勝利を収め、G1級連勝を飾った。さらに秋のJBCクラシックでは、レコードタイムで逃げ切り、G1級3勝目を挙げた。
中央G1初制覇を狙ったジャパンカップダートでは、3着に敗れたものの、暮れの東京大賞典では見事に優勝。2013年は約4億円を獲得。まさに飛躍の1年となった。
5歳初戦の川崎記念では単勝1.1倍の断然人気に応えて、G1級5勝目を達成。その後、初の海外遠征となるドバイワールドカップに挑戦したが、初めてのオールウェザーが合わなかったのか、長距離遠征が堪えたのか最下位の16着に敗退した。
帰国後、長期休養をはさみ、チャンピオンズカップを制覇、暮れの東京大賞典は史上3頭目の連覇を達成。海外遠征も経験し、精神面も逞しくなったこの年は、約2億7000万円を獲得した。
その後も、7歳の引退までに川崎記念を3年連覇、ドバイへ3年連続遠征など、ダート界の王者として挑戦を続けた。ホッコータルマエは、G1級10勝を挙げ、総獲得賞金は11億円を突破した。数々の名馬を輩出したキングカメハメハ産駒の中で、堂々の賞金獲得王として君臨している。
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(文●目白明)