HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » ハーツクライ産駒獲得賞金ランキングトップテン。晩成型の多い産駒たち。父としても晩年に最高傑作を輩出 » ページ 8
Cheval Grand
ジャパンカップを制したときのシュヴァルグラン

3位 シュヴァルグラン(11億3,497万円)

 “大魔神”こと佐々木主浩オーナーの持ち馬シュヴァルグランは、ビッグレースで結果を残し続けた。GⅠのタイトルこそ一つだけだが、執念で掴んだジャパンカップでの勝利は、馬名通り“偉大な馬”の風格を感じさせた。

 半姉ヴィルシーナ同様にGⅠ制覇を期待されたシュヴァルグランであったが、クラシックへの出走は叶わず、条件戦を着実に勝っていった。

 4歳で出走した阪神大賞典で重賞初勝利を挙げると、GⅠ初挑戦となった天皇賞(春)では、キタサンブラックの3着に入った。秋にはアルゼンチン共和国杯を勝ち、ジャパンカップでも3着になるなど、一線級とも戦える力をつけていることを証明。この年は2億5000万円以上の本賞金を加算。

 真価が問われた5歳。GⅠ奪取へ向けて天皇賞(春)に出走し、前年を上回る2着に入った。秋初戦の京都大賞典では、トップハンデを背負いながら3着に好走。そして、ジャパンカップでついに戴冠する。

 5番人気のシュヴァルグランは、これまで5度も先着を許している同世代のキタサンブラックをマークする形でレースを進めた。直線で鮮やかに抜け出し、外から追い込んできたレイデオロの追撃も振り切り、GI初制覇。ハーツクライ産駒初のジャパンカップタイトルを手にし、本賞金約3億円を獲得した。この年は出走したレースで5度も馬券に絡む活躍で、約4億8000万円を獲得した。

 6歳以降のシュヴァルグランはGⅠ勝ちこそなかったが、天皇賞(春)2着やドバイシーマクラシック2着など、コンスタントに賞金を稼ぎ、引退する7歳までに合計で約11億円を稼いだ。

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