「阪神の鬼」川田将雅。勝率が3割を超える競馬場は4場
ここからは角度を変えて、競馬場ごとの成績を調べ、来る春開催に備え、川田騎手の買いゾーンを予習することにする。
川田将雅騎手の勝利数トップは阪神競馬場での222勝だ。この数字は、集計期間中に京都競馬場の開催が少なく、その分阪神競馬場にレースが振り分けられた影響も大きい。騎乗するも285と断トツで、それでいて勝利数も最高というのがいかにも川田騎手らしい。なにせ年間勝率3割を達成する稀有な騎手だ。騎乗数と勝利数がきれいに比例関係にある。
さらに、勝率が3割を超える競馬場が札幌、中京、阪神、小倉と4場もある。万能ジョッキーとはいえ、関東圏への遠征時は若干数字を落とすが、関西所属の騎手のうち関東で強いのはルメール騎手ぐらい。そう気にするまでもない数字だが、関東なら逆らえるスキはありそうだ。
阪神競馬場での好成績が目立つ川田将雅騎手だが、コース別(二桁勝利以上限定)で見ると、若干の濃淡がある。全体的にどのコースでも安定した結果を残しており、基本的にはどの条件でも「買い」といえるが、馬券戦略を立てる上で、さらに掘り下げてみる。
まず、ダートだ。ここは1200、1400、1800mと勝率3割オーバー。特に短距離は単勝回収値が100を超えてくる。1800mはレース数が多く、騎乗数もトップであり、その分、回収値は低く出てしまうという事情から。なにも嫌えというわけではない。だが、あえて指摘すれば、1200、1400mだ。1200mは単勝オッズ4.9倍以下22-9-5-13とエクセレント。1番人気でも3、4倍なら十分儲けられる。10~14.9倍も1-2-0-1。珍しい5、6番人気騎乗も積極的に狙いたいところ。
1400mは枠番別を。5枠の勝率以外は全体的に文句なしだが、1~3枠の内と6~8枠、特に8枠がえげつない。13回騎乗して7勝。勝率は5割を超える。また6枠で着外だったのはたった1度だけ。複勝率90.0%も騎手のデータではそう見かけない数字だ。内か外か極端な枠に入ったら、迷わず買って味方になってもらおう。