2位 シャフリヤール（15億1845万円）

　シャフリヤールはディープインパクト産駒史上、最も空を飛んだ日本ダービー馬であり、最も海外レースで賞金を獲得した産駒だった。

　シャフリヤールの生まれ持った瞬発力はすぐに開花。デビューから3戦目の毎日杯では、芝1800mの日本レコードタイを叩き出す衝撃を与えた。さらに迎えた日本ダービーでは、シャフリヤールは直線で先に抜け出したライバルのエフフォーリアを猛追すると、内から並びかけ、最後はハナ差交わしてのゴール。

　まさしく極限まで蓄えられた爆発的な末脚で、世代の頂点へと駆け上がったのである。この勝利で日本ダービー馬の称号と共に賞金約２億円を獲得した。

　その後のシャフリヤールは、引退までに日本でのGⅠ制覇はならなかったが、海外のレースを中心に長く活躍することになる。

　高額賞金レースが多数存在する中東ドバイでは、４歳時にはドバイシーマクラシックを制覇し４億円以上を獲得すると、5歳でも2着に入り、約1.5億円を手にした。

　またアメリカ遠征も積極的に行い5歳、6歳で出走したブリーダーズカップターフでは、2年連続で３着に入り、合わせて１億円以上を獲得。

　日本のみならず、通算6度も海外遠征を経験した空飛ぶ日本ダービー馬は、国内外合わせて15億円以上の賞金を獲得した。