HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » ディープインパクト産駒獲得賞金トップテン。11年連続リーディングサイアーを獲得。SSの正統後継者 » ページ 8

3位 コントレイル(11億9,529万円)

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第41回ジャパンカップを制したコントレイルと福永祐一騎手

性別:牡馬
戦績:11戦8勝 [8-2-1-0]
主な勝ち鞍:皐月賞、東京優駿、菊花賞、ジャパンカップ

 日本競馬史上8頭目のクラシック三冠馬であり、父ディープインパクトとともに世界初の親子による無敗クラシック三冠を達成したコントレイルは、1000頭を超えるディープインパクト産駒の最高傑作と称された。

 その才能の片鱗を見せたのが、デビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳ステークスだった。道中5番手から最後の直線で外に持ち出すと、並ぶ間もなく先頭に立ち一気に加速。後続を突き放して5馬身差をつけ、芝1800メートルの2歳JRAレコードを1秒1更新する1分44秒5の驚異的なタイムで優勝した。

 続くホープフルステークスでGⅠ初勝利を挙げると、ぶっつけ本番で臨んだ皐月賞では、無敗のライバル・サリオスとの壮絶なマッチレースを制し、クラシック初冠を獲得。コロナ禍で混沌とする世の中に、一筋の光をもたらす勝利となった。

 迎えた競馬の祭典・日本ダービーは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、戦時中の1944年以来76年ぶりとなる無観客開催で行われた。

 レースでは、好スタートを切ったコントレイルが道中3番手の内側につけ、直線では馬場の中ほどから鋭い末脚を繰り出した。追いすがるサリオスを3馬身突き放し、1着でゴールイン。父ディープインパクト以来15年ぶり、史上7頭目の無敗での二冠を達成した。

 ディープインパクト以来の無敗の三冠をかけて挑んだ菊花賞では、3000メートルという距離不安が囁かれたものの、三冠への期待から単勝1.1倍の圧倒的な一番人気に支持された。

 レースでは、アリストテレスから徹底マークを受け、折り合いを欠きながらも力を発揮。最後の直線では先頭に立ち、約200メートルの叩き合いをクビ差制して勝利。史上8頭目となるクラシック三冠を無敗で達成し、親子での三冠達成は史上初の快挙となった。この三冠制覇により、コントレイルは皐月賞、日本ダービー、菊花賞で合計約5億円を獲得した。

 その後、菊花賞の疲れが癒えない中で出走したジャパンカップでは、三冠馬3頭が揃う歴史的な一戦に臨み、2着に入線。ここでも約1.2億円を獲得した。

 4歳となったコントレイルは春シーズンこそ精彩を欠きGⅠ勝利はならなかったものの、引退レースのジャパンカップで見事に勝利。約3億円を獲得し、総獲得賞金は11億9,529万円に達した。

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