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おなじみとなった“マテンロウトリオ”の買いどき

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②昆貢×横山典弘・馬主別成績

 騎乗数が圧倒的な昆貢厩舎の買いどころは、馬主に注目すべきだ。昆貢厩舎は非ノーザンファームの代表的存在であり、ノーザンF系クラブ馬主(シルク、キャロット、サンデー)に所属する馬がいない。厩舎自体が狭く深い人間関係を重視する職人的立ち位置を持つため、馬主の傾向も明確だ。特に冠名「マテンロウ」の寺田千代乃氏とのトリオは、勝ち星でトップを誇る。2着が16回と非常に多く、勝ち切れない点は懸念材料だが、それでも横山典弘の得意先であることに変わりはない。

2022年:32鞍
2023年:26鞍
2024年:23鞍

 このように供給は安定しているが、2023年と2024年の2年間、このトリオでウイナーズサークルに立っていないのは気がかりなポイントだ。最後の勝利は2022年のアンドロメダS(マテンロウレオ)。この連敗がどのように捉えられているのか、この先の騎乗数に注目する必要がある。

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③寺田千代乃×昆貢×横山典弘 前走騎手別成績

 すっかりおなじみのトリオとなったからか、継続騎乗は人気を押し上げる一方で、勝ち切れない印象がさらに強まっている。長期間にわたり横山典弘を乗せ続けことで、壁にぶつかっているのではと勘繰りたくなるほどだ。その反面、乗り替わりは如実な勝負気配であり、馬券を買う側としては見逃せない。

 寺田オーナー所有、昆貢厩舎所属馬がほかの騎手から横山典弘に乗り替わるケースでは、これは明確な勝負手である。積極的に狙うべき場面だ。特にこの場合、勝率が高く、単勝回収値が100を超える傾向にある。
横山典弘騎手は馬の力を引き出すことを重視しており、そのため人気馬での強さが目立つ一方で、穴馬を大きく走らせるタイプではない。回収値が100を超えるデータは少ないが、だからこそ、その貴重さが際立つと言えるだろう。

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