HOME » コラム » 5選 » ハーツクライ産駒の最高傑作は? 国内唯一ディープを破った名馬の後継者5選 » ページ 3
SuaveRichard
スワーヴリチャード

③スワーヴリチャード

主な産駒(牡馬):アーバンシック(菊花賞)、サブマリーナ(清滝特別(2勝クラス))

 シュヴァルグランの2世代後となる、ハーツクライ第7世代の出世頭となったのが、スワーヴリチャードであった。

 2歳9月の新馬戦ではハナ差の2着に敗れたが、直後の未勝利戦で初勝利。続く重賞初挑戦となった東京スポーツ杯2歳Sで2着となると、年明けの共同通信杯で重賞初制覇。クラシックの有力候補へと名乗りを上げた。しかし、有力馬として挑んだ皐月賞(6着)とダービー(2着)では、惜しくもタイトルには届かなかった。秋はアルゼンチン共和国杯から有馬記念へと出走。アルゼンチン共和国杯を勝利するも、有馬記念は4着に敗れ、またもG1勝利には届かずに3歳シーズンを終えた。

 年が明けて4歳となったスワーヴリチャードは、始動戦の金鯱賞を勝利すると、続く大阪杯も連勝。ついにG1馬の仲間入りを果たすが、そこから勝利が遠のき7連敗。気づけば5歳の秋を迎えていたスワーヴリチャードを復活させたのは、短期免許のマーフィー騎手であった。

 前年の年末に鮮烈な日本デビューを飾っていたイギリスの名手と初コンビを組んだスワーヴリチャードは、ジャパンCに出走。ワグネリアン、レイデオロ、マカヒキと3世代のダービー馬が揃った一戦を制し、G1・2勝目。マーフィー騎手にとっては、日本のG1初制覇となった。

 その年の有馬記念を最後に現役を引退し、翌年からは種牡馬としての生活をスタート。初年度産駒からいきなり、レガレイラとアーバンシックという、2頭のG1馬を輩出した。この2頭以外にも産駒の活躍はめざましく、現状はハーツクライの後継馬に一番近い位置にいると言っても過言ではない。

1 2 3 4 5