音無厩舎×武豊を見かけたら、全部買ってもいい

　人気馬への騎乗が多く、というか騎乗すると人気があがる。それが武豊ブランド。正直、穴馬での激走は多くはなく、馬券で儲けるのも難しい。だが、単勝回収値に注目すると、単勝回収値171の音無秀孝厩舎と同100の須貝尚介厩舎は見逃せない。武豊の単勝ベタ買いでも儲けられるゾーンがある。

　来年2月末に定年引退を迎える音無厩舎はおそらく年明けから大攻勢をかけてくるだろう。当然、武豊の騎乗機会も増えるので、なおさら注目。年末から年始にかけて馬券でチャージしたいなら、武豊×音無厩舎がオススメだ。買いどころは騎乗数のわりに結果を残すオープン、重賞も決して悪くはないが、なにせ騎乗数が少なく、お目にかかれる機会が少ない。重賞は昨年2勝、今年1勝と結果は出ているものの、今年の騎乗数は期間中では3回しかない。

　ではどこで儲けるのかといえば、下級条件。1勝クラスの勝率は30.8％と高く、単勝回収値も284もある。騎乗数が比較的多い未勝利も勝率27.3％で回収値111。騎乗数を考えれば、非常に優秀。午前中から午後の平場あたりまで音無厩舎×武豊を見かけたら、全部買ってもいい。

③音無厩舎×武豊・クラス別成績

　次に単勝回収値100とギリギリながら、武豊騎手の勝利数トップ5に入る須貝尚介厩舎。須貝調教師はJRA競馬学校1期生。武豊は3期生だから1年と3年という関係になる。といっても、武豊騎手は調教師転身後に体がみるみる大きくなった須貝調教師について、しばしばコメントし、周囲を笑わせるなど、関係はフラットに映る。メディアリテラシーが高い武豊は信頼関係がなければイジりはしない。それが成績に反映されている。須貝厩舎は乗り替わりでの成績が高く、単勝回収値も103とわずかだか全体より上昇する。継続も決して悪くはないが、乗り替わりで上昇するのは、いいかえれば、武豊へのスイッチは須貝厩舎の勝負手。これも須貝厩舎の信頼が厚い証だ。この勝負手を見かけたら、ぜひ馬券に反映させてほしい。

④須貝厩舎×武豊・前走騎手別成績

　須貝厩舎の乗り替わりのなかでも、前走同クラス2、3着と惜敗した馬だと5-1-3-3とさらに確率が上昇する。21、22年はすべて3着以内、23年は着外1回、今年も2-0-0-2と好調だ。武豊で前走2、3着となると、人気じゃないかと思いがちだが、24年札幌UHB賞プルパレイは5番人気、単勝1220円。人気の盲点的な馬でも勝利をあげた。前走2着の単複回収値は206、138であり、同3着は325、138と高く、これもベタ買い案件だ。ほかの騎手であとひと押し足りなかったとき、須貝厩舎が次に打つ手は武豊。たりないひと押しをやってのけるのがレジェンドだ。

⑤須貝厩舎×武豊×乗替・前走着順別成績※同級のみ