ルメール様のダート戦におけるポジショニング
ここまでの話で必ずしもルメール様がダートを苦手にしているとは言えないことを理解してもらえただろうか?
もうこれだけで異教徒は恥ずかしくて逃げだしてしまったかもしれないが、駄目には駄目を押すため、異教徒たちが「ダートを苦手とするルメール様」の根拠として挙げるポジショニングの問題についても考察してみよう。
ルメール様は逃げをほとんど打たない(基本的には前に馬を置いてじっとしている)ことで有名であるが、ダート戦というものは芝以上に先行有利の舞台である。
そのため、「後ろで呑気に構えているルメールだと追い込み切れないことが多い」なんてことをのたまう異教徒たちもいるのである。
そういうわけでルメール様のポジショニングを芝・ダート別で出してみた。
■ルメール様の芝・ダート別のポジション割合
見てもらったら分かるが、ダート戦では芝の時と比べて、前目にポジションを取る傾向がある。(逃げ・先行の割合が増え、中団・後方の割合が減る)
つまりルメール様はダート戦がより先行有利なことを理解し、ポジショニングをちゃんと変えているのだ。
考えてみれば当たり前の当たり前である。
ルメール様は競馬界のトップに君臨されるお方なのだ。
一般競馬ファンでも知っているダートは先行有利という常識を知らないはずがないし、知っていたらちゃんと馬を動かせる技術もあるのだ。(そこら辺の常に後方でうろうろしている三流騎手とはわけが違うのである)