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Deep Brillante
第16回東スポ杯2歳Sを制したときのディープブリランテ

②2011年(勝ち馬ディープブリランテ)

 フサイチアソートの勝利から4年が経った、2011年の東京スポーツ杯2歳ステークス

 この年の1番人気はディープブリランテ。新馬戦を勝ったばかりながら、その新馬戦は単勝1.2倍という断然の1番人気に応えて5馬身差の圧勝。スタートで遅れながらも早めに巻き返し、そこから上がり最速の脚で抜け出す強い内容であった。

 2番人気はクラレント。こちらは千四の新馬戦を勝利後、デイリー杯2歳Sで重賞初制覇。重賞連勝を狙っての出走で、初の遠征+千八への対応がカギと見られていた。

 そして3番人気はジャスタウェイ。新潟の新馬戦を5馬身差で圧勝すると、続く新潟2歳Sでは2着。敗れはしたものの、上がり32秒6という切れる脚を見せていた。ただ、この日は雨の降りしきる不良馬場。その中でどのような走りができるかが注目であった。この3頭が上位人気に推され、発走を迎えた。

 レースは、好スタートを決めたキープビリービングがハナを切り、ディープブリランテは若干かかり気味ながら2番手で落ち着かせる。ジャスタウェイは好位の外めを確保し、クラレントは後方集団のインコースで脚をためていた。

 不良馬場を差し引いても遅めの流れで進み、馬群は比較的一団。前はディープブリランテが抑えきれないような手ごたえで先頭に並びかけて4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入ると、各馬内をあけて馬場の中央での叩き合い。ディープブリランテが前を交わして早々と先頭に立つと、その内へと潜り込んだマイネルロブストが並びかけてくる。しかし、それを振り切ったディープブリランテが、後続との差を広げ始める。

 2番手争いは、その外から伸びてきたフジマサエンペラーとマイネルディーンに絞られ、その2頭の真ん中にいたジャスタウェイは遅れ始める。熾烈な2着争いを尻目に、最後は3馬身の差をつけてディープブリランテが勝利。

 2着には競り勝ったフジマサエンペラーが入り、アタマ差の3着がマイネルディーンとなった。

 勝ったディープブリランテは、重い馬場をものともせず、デビューからの連勝で重賞初制覇。翌年は共同通信杯、スプリングS、皐月賞と惜敗が続いたものの、ダービーではフェノーメノとの内外離れた大接戦をハナ差で制して勝利。第79代ダービー馬の称号を手に入れた。

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