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牝馬騎乗時の成績詳細

では牝馬に乗ってる時のルメール様にどんな特徴があるのか、詳しく見ていこう。

過去10年ルメール様は6,928回騎乗しているのだが、その内牝馬は2,296回であった。約33%ということで3回に1回は牝馬に騎乗されていることになる。

なお川田騎手も5,714回騎乗で1,935回が牝馬なので、こちらも約33%が牝馬であったことを付記しておく。(川田さんは表情が怖いので牝馬が寄ってこないってデータを期待していたので、当てが外れた。本当に残念である)

で、ルメール様の牡馬/牝馬別の成績であるが、下記であった。

■ルメール様の牡馬/牝馬別の成績(過去10年)

見てもらったら分かるが、全ての数字で牡馬に乗った時の方が成績が良い。。。
(もうこのコラムは終了である)

一般的に牡馬の方が筋肉量もあって強い世界ではある(当然牡馬の方が勝率も複勝率も牝馬より良い)ので、こうなるのは当然と言えば当然なのだが、「牝馬のルメール」というコラムを書いている私のために、ルメール様にはもう少し頑張ってほしかった。

まあ愚痴ってもしょうがないので、更に詳細を見ていこう。

まずは芝とダート別の成績を見てみる。

■牝馬騎乗時の芝/ダート別成績(過去10年)

当然かもしれないが、芝での成績の方がよい。(そもそもルメール様は芝の方が成績が良いし、牝馬も芝の方が成績は良い)

続いて継続騎乗時と乗り替わり時の成績を見てみる。

■牝馬騎乗時の継続騎乗・乗替り別成績(過去10年)

こちらも当然かもしれないが、継続騎乗の方が成績がよい。(ただ人気はするので、回収率は下がることに注意は必要である)

続いて、前走脚質別のデータである。

■牝馬騎乗時・前走脚質別成績(過去10年)

こちらは意外な結果が出た。

基本的に競馬は逃げ・先行が有利なので、前走脚質でも逃げ・先行馬の方が成績は良いのが一般的である。

が、ルメール様が牝馬に騎乗したときは「逃げ」よりも「中団」「後方」の方が成績は良い。(ちなみに牡馬に乗ってるときは「逃げ」の方が「中団」「後方」よりも成績が良いという当然の結果が出る)

正直、理由が全く分からない。

牝馬は牡馬に比べて有酸素運動に劣るという研究は見たことがあるので、それが影響しているのかと思ったが、牝馬全体ではそんな傾向はなかった。(当然ながら「逃げ」の方が「中団」「後方」よりも成績が良い)

つまりこれはルメールさん特有の傾向なのだが、私にはこうなる理由が全く説明できない。単なる統計誤差の様な気がしないでもないが、現時点でこういう数字になってることは知っておいて良いだろう。(それっぽく纏めてみたが、知らなくても人生には何の影響もない)

最後に枠番別成績を見てみよう。

■牝馬騎乗時の枠番別成績(過去10年)

これまた、なんでかは全く分からないが、8枠での成績が良い。(牡馬ではこの傾向が出なかった)

牝馬は馬ごみに入らないほうが良いとかあるんだろうか?と思って調べてみたが、実際、ルメールさんに限らず、牝馬の場合は8枠の成績が良いという傾向は見て取れた。

■(参考)牝馬の枠番別成績

興味深い結果ではあるので、馬番だったり、コース別だったりで詳しく調べてみたい気もするが、それは今後の考察対象とさせていただく。

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