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King Joy
写真は第131回中山大障害を制したときのキングジョイ(写真左)

③2007年(勝ち馬キングジョイ)

 スプリングゲントが勝利した翌年となる、2007年の京都ジャンプステークス。この年の勝ち馬こそが、後に中山GJでスプリングゲントとの死闘を演じた、キングジョイであった。

 キングジョイは、小倉SJで2着の実績こそあったが、その後のOP特別2戦で6着、5着と連続して敗戦。その結果、単勝10.8倍の5番人気に甘んじていた。

 1番人気は3年前の勝ち馬クールジョイ。2番人気は前年も2番人気であったマルブツトップ。3番人気は前年の中山大障害3着馬アグネスハット。さらに、4番人気の東京AJ3着馬ブロードキャスターまでが単勝10倍を切る人気に推され、発走を迎えた。

 レースは、クールジョイがハナを切る展開。ブロードキャスターは好位から進め、キングジョイ、マルブツトップ、アグネスハットは少し離れた中団で戦況をうかがっていた。動きがあったのは3角手前。ブロードキャスターがクールジョイを交わして先頭に立つと、中団からキングジョイも動いて先行集団へ。さらに2番手へと上がり、4角を回って最後の直線へと向かう。

 直線では、粘るブロードキャスターをキングジョイが差し切り、そのまま勝利。2着は早め先頭のブロードキャスターで、3着には交わされてからもしぶとさを見せたクールジョイが粘り込んだ。

 勝ったキングジョイはその後、JG1中山大障害でメルシーエイタイムの2着。そして、翌年は京都ハイジャンプで重賞2勝目を飾ったのち、中山大障害でメルシーエイタイムにリベンジを果たしてJG1初制覇を果たした。

 さらに翌年は、中山グランドジャンプでのスプリングゲントとの死闘を経て、中山大障害連覇を達成。またも2着はメルシーエイタイムで、この2頭によるワンツー決着は、3年連続となった。

 しかしキングジョイもまた、この後長期休養に入ることとなる。復帰後も10歳まで現役生活を続けたが、勝利を挙げることはできなかった。スプリングゲントとキングジョイからは、「無事是名馬」の難しさを改めて実感させられることとなった。

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