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Screen Hero
第46回アルゼンチン共和国杯を制したときのスクリーンヒーロー

②2008年(勝ち馬スクリーンヒーロー)

 ヤマニングローバルの復活劇から17年が経った、2008年のアルゼンチン共和国杯。この年の主役は、このレースをキッカケにG1馬まで駆け上がったスクリーンヒーローであった。

 この年の上位人気は、スクリーンヒーローも含めて軒並み4歳馬。1番人気はアルナスライン。重賞勝利こそなかったものの、3歳時の菊花賞ではアサクサキングスにアタマ差惜敗の2着。同年の宝塚記念では3番人気に支持されていた。

 2番人気はジャガーメイル。こちらは条件戦を3連勝でOP入り。前走のオクトーバーSでは、2キロ重い斤量を背負いながらスクリーンヒーローに勝利。OP初戦にアルゼンチン共和国杯を選んでいた。

 そして3番人気がスクリーンヒーロー。こちらは、前走のオクトーバーSでジャガーメイルに敗れたため、未だ1600万下(現3勝クラス)の身。今回は格上挑戦であったが、そのぶん斤量は53キロ。アルナスラインの58キロやジャガーメイルの56キロと比べると、明らかに恵量であった。

 レースは、セタガヤフラッグがハナを切り、テイエムプリキュアが2番手につける展開。スクリーンヒーローは好位のインを確保し、その直後にアルナスライン。ジャガーメイルは中団やや後方寄りでじっくりと脚をためていた。

 ペースはほぼ平均ペースではあったが、馬群は徐々に縦長へと変化していき、前の2頭が後続を10馬身ほど引き離して4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入るとすぐ、前の争いからテイエムプリキュアが先頭へと立つ。後続馬群から抜け出したスクリーンヒーローが追いかけ、その後ろではアルナスラインとジャガーメイルが併せ馬で伸びてくる。

 残り100mを切るところまで踏ん張っていたテイエムプリキュアだったが、それをスクリーンヒーローが捕えると、人気2頭の追い上げを振り切って勝利。1馬身半差の2着は競り合いを制したジャガーメイルで、アルナスラインはクビ差の3着となった。

 勝ったスクリーンヒーローは、勢いそのままにジャパンカップでG1初挑戦。アルゼンチン共和国杯が53キロという恵まれた斤量によっての勝利という見方をされ、単勝9番人気と低評価だったが、それを覆して鮮やかな勝利を収めた。また天皇賞(秋)で死闘を演じたウオッカやディープスカイを抑えての勝利であり、その価値は非常に高い。

 そして現役引退後は、種牡馬としても成功。代表産駒のモーリスはG1タイトルを6つ獲得し、種牡馬でも活躍している。

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