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Blue Concorde
第38回京王杯2歳Sを制したときのブルーコンコルド

③2002年(勝ち馬ブルーコンコルド)

 ウメノファイバーの勝利から4年が経った2002年。この年は東京競馬場の改修工事により、中山芝1200mでの実施となった。また馬齢制度の見直しにより、レース名は既に「京王杯2歳ステークス」と変わっていた。

 この年の1番人気は、すでに5戦のキャリアがあり、3勝2着2回と安定感のあったタガノラフレシア。3勝全てが1200m戦であったことから、中山開催となったことも追い風に感じられた。

 2番人気はブルーコンコルド。小倉2歳Sでハナ差2着の実績があり、その時の鞍上と同じ秋山真一郎に手綱が戻っての一戦であった。

 3番人気はマルブツタイクーン。小倉2歳Sこそ15着降着となってしまったが、入線順だけなら4位入線。仕切り直しの500万下(現1勝クラス)で2勝目を挙げて、ここに挑んできていた。

 レースは、大外枠からでもタガノラフレシアがハナを主張するが、ナチュラルリーダーも行く構えを見せ、少し競るような展開となる。その後ろの集団では、ブルーコンコルドとマルブツタイクーンが並ぶように追走。

 前半の600m通過は33秒6と、やはり競り合ったぶん速めの流れとなった。そのままの隊列で4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入ると、ハイペースがたたって前を行っていた2頭は失速。代わって好位から伸びたブルーコンコルドが抜け出して勝利。半馬身差の2着に、勝ち馬と同じような位置どりから進めていたマルブツタイクーンが入り、そこからハナ差の3着には、道中最後方から追い込んだカラメルアートが入った。

 勝ったブルーコンコルドは、その後芝の重賞タイトルには恵まれなかったが、3歳の秋にダートに転向すると、G1級7勝の大活躍。芝の1200m戦で重賞初制覇を飾ったにも関わらず、6歳時にはダート2000mの東京大賞典も勝利。器用さがあり、オールマイティーな印象の名馬であった。

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