GI天皇賞(秋)のデータ分析【レースレコード|過去の結果 -1984年以降 】
天皇賞(秋)は、東京競馬場の芝2000mで行われるGⅠ競走である。国内の芝2000m戦としては最高峰に位置づけられており、スピードや切れ味だけでなく、スタミナや立ち回りの巧さも問われる。例年、GⅠ戦線を賑わせた実力馬やクラシック世代の精鋭が顔を揃え「最強中距離馬決定戦」として多くのファンの注目を集める。[1/2ページ]
■過去10年間のデータ(2015年~2024年)

◯1番人気の成績
勝率:70%
連対率:80%
複勝率:80%
過去10年の天皇賞(秋)では、1番人気の信頼度が極めて高く、勝率は70%、複勝率は8割に達する。
勝ち馬には、アーモンドアイ(2019・2020年)、イクイノックス(2022・2023年)の2頭が連覇を果たした馬がいる。
一方で1番人気が馬券圏外に敗れたのは、2018年のスワーヴリチャード(単勝2.5倍・10着、前走・安田記念3着)と、2024年のリバティアイランド(単勝2.3倍・13着、前走・ドバイシーマC3着)のみとなっている。
◯三連単の配当傾向
平均値:66,028円
中央値:16,765円
最高値:397,100円(2024年 1着ドウデュース)
最低値:2,040円(2021年 1着エフフォーリア)
過去10年の三連単の中央値は1万円台後半で、比較的落ち着いた配当水準となっている。これは、1番人気の信頼度が高いことが影響しており、人気サイド中心の決着が多い傾向にある。
また、過去10年のうち三連単が1万円を下回った年は4回あり、そのうちの一つが2021年。この年はエフフォーリア(3番人気・3.4倍)、コントレイル(1番人気・2.5倍)、グランアレグリア(2番人気・2.8倍)という順当決着で、配当はわずか2,040円にとどまった。
ただし、2024年のドウデュースが制した年には約39万円の高配当が飛び出し、馬券的には大波乱の決着となった。
実績馬が人気を落としている年は、オッズの盲点になりやすく、妙味のある配当が出やすい傾向にある。
◯走破タイム傾向(※重・不良を除く)
平均タイム:1分58秒5
最速タイム:1分55秒2(2023年・東京・良 1着イクイノックス)
最遅タイム:1分59秒3(2016年・東京・良 1着モーリス)
過去10年の平均走破タイムは1分58秒台半ばとなっているが、2018年以降に絞ると1分57秒0と、極めて速い決着となっている。
特に2023年のイクイノックスによる1分55秒2は、東京芝2000mのレコードタイムを記録した。
極端に馬場が悪くならない限りは、速い時計への対応力が求められる傾向が強い。



