
現役時代、圧倒的な強さで春のクラシック二冠を制したドゥラメンテは、骨折により菊花賞への出走が叶わず、三冠の夢は絶たれた。復帰後は3戦すべてで連対を外さない安定感を示したが、靭帯と腱の損傷により現役を引退。種牡馬として産駒が活躍する中、大腸炎で9歳の若さでこの世を去った。今回はその後継候補5頭を紹介する。[5/5ページ]
⑤エネルジコ
最後に紹介するのは、独オークスを制したエノラを母に持つ良血馬エネルジコ。マスカレードボールと同世代のドゥラメンテ第5世代であり、早すぎるラストクロップにあたる。
2歳時は1戦のみの出走にとどまったが、素質馬の揃う東京の新馬戦を勝利。年明け初戦のセントポーリア賞も制して連勝を飾ると、ダービートライアルの青葉賞でも激戦を制して3連勝。
一躍、ダービーで皐月賞組に対抗し得る存在として注目を集めた。
しかし、ここまで3戦で間隔をあけて使ってきたこの馬にとって、激しいレースとなった青葉賞から中4週で体調を整えることは難しく、ダービーは回避。
クラシック最終戦の菊花賞に照準を合わせることとなった。再始動戦は、古馬相手の新潟記念。
シランケドの切れ味に屈してデビューからの連勝は3でストップするも、初の古馬相手でも2着と上々の滑り出しを果たし、しっかりと間隔をとって菊花賞へと出走した。
その菊花賞は、皐月賞馬ミュージアムマイル、ダービー馬クロワデュノール、皐月賞3着でダービー2着のマスカレードボールが不在というメンバー構成。
エネルジコは1番人気に推され、見事その人気に応えて差し切り勝ちを収める。これで、タイトルホルダー、ドゥレッツァに次ぐ、3頭目となるドゥラメンテ産駒の菊花賞馬が誕生。
ドゥラメンテ産駒が出走した5年間のうち3年で、産駒が菊花賞を制したこととなった。
しかしエネルジコは、菊花賞後に屈腱炎を発症。4歳春シーズンは全休となりそうだが、1日も早い復帰が待たれる。
今回紹介した5頭はもちろん全て牡馬であるが、5世代という少ない産駒の中から、スターズオンアースやリバティアイランドなど、牝馬の活躍馬も多数輩出したドゥラメンテ。
種牡馬としてさまざまな記録を作っていた可能性も十分に感じられる産駒の活躍ぶりであり、かえすがえすも早逝が悔やまれる名馬であった。
【了】
【著者プロフィール:中西友馬】
1993(平成5)年6月18日、神奈川県横浜市生まれ。大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。
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