
昨年はフォーエバーヤングが、ダート馬として史上初の年度代表馬に輝くという歴史的なシーズンとなった。しかし新たな戦いは、すでに始まっている。
「今年の主役は、いったいどの馬なのか」。そこで今回は、競馬チャンネルに関わるライター陣が、それぞれの思い描くストーリーを胸に、2026年の年度代表馬候補を指名してもらった。[4/6ページ]
④中西友馬の予想
◆飛躍の1年としてもらいたいところ
昨年の年度代表馬は、サウジCとBCクラシックを制したフォーエバーヤング。昨年JRAで1回も走っていない中での受賞に、疑問の声も上がっていたようだが、あれだけの活躍をすれば受賞は当然。
MLBで昨年4度目のMVPを受賞した大谷翔平選手のように、これまでに日本のダート馬で世界のトップに立つという前例がないだけであって、昨年最も活躍した馬がフォーエバーヤングであることに異論はないだろう。
大谷翔平選手と同じだと考えれば、今年もフォーエバーヤングが年度代表馬となる可能性は十分にあるが、昨年と同じローテーションを歩んだとして、サウジC、ドバイWC、BCクラシックのうち2勝することがノルマとなってくるか。
年末には有馬記念挑戦の可能性も示唆されており、それを勝利するようなら文句なしではあるが、現実的には海外G1複数勝利が求められそう。もちろん無理だと言っているわけではないが、それだけ難しいことにチャレンジしているということ。
フォーエバーヤングの挑戦はもちろん応援しながらも、年度代表馬にはミュージアムマイルを推したい。3歳馬だった昨年は、皐月賞と有馬記念でG1を2勝。この2勝ももちろん強かったのだが、それ以上に衝撃的だったのが、秋初戦となった天皇賞(秋)の2着。
前半5ハロンの通過が62秒0という、良馬場では近年稀にみるレベルのスローペース。切れ味勝負に定評のあるマスカレードボールの展開だと思いながら見ていたが、その外で食い下がる黒い影。
消耗戦に強く、瞬発力勝負では分がわるいと思っていただけに、上がり32秒3という数字には驚愕した。それだけこの馬が力をつけていた証拠であり、その時から2026年はミュージアムマイルの年になるのではないかと考えていた。
スタミナ比べとなった皐月賞で強さを見せていただけに、距離不安など微塵も感じないと思っていたとおり、有馬記念を快勝。明け4歳となった今年は、ドバイから始動する予定とのこと。
これまで左回りで勝ち鞍こそないが、あの天皇賞(秋)のレース内容から、左回りがまったくダメということはもちろんない。年度代表馬を受賞するために国内外でG1・3勝が欲しいとなると、さすがに左回りは避けて通れない部分。ドバイで左回り苦手説を一蹴し、飛躍の1年としてもらいたいところだ。
ミュージアムマイル
生年月日:2022年1月10日
父:リオンディーズ
母:ミュージアムヒル
母の父:ハーツクライ
調教師:高柳大輔 (栗東)
馬主:サンデーレーシング
生産者:ノーザンファーム
【著者プロフィール:中西友馬(@FriendHorse46)】
大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。


