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2020年ひまわり賞を制した時のヨカヨカ
2020年ひまわり賞を制した時のヨカヨカ

コントレイル、デアリングタクト、ソダシといったスーパースターが活躍した2020年の競馬界。スター揃いの当時の中央競馬でも、「九州産の星」としてひときわ異質な注目を集めた馬がヨカヨカであった。
同世代には同じく九州産馬のルクシオン、一つ上の世代には2023年の中山グランドJを制するイロゴトシなど、多くの「九州産馬」が活躍し今現在も注目を集め続けている。
では、ヨカヨカ、イロゴトシら「九州産馬」はなぜここまで注目されたのか?本記事では、「九州産馬」を取り巻く特殊な事情を紹介する。[2/3ページ]

ヨカヨカは何がすごかったのか

ヨカヨカの競走成績
競走日 競馬場 競走名 距離 頭数 着順 騎手 斤量
2020.6.13 阪神 2歳新馬 芝1200m 8 1着 福永祐一 54kg
2020.8.15 小倉 フェニックス賞 芝1200m 10 1着 福永祐一 54kg
2020.8.29 小倉 ひまわり賞 芝1200m 17 1着 福永祐一 57kg
2020.11.7 阪神 ファンタジーS 芝1400m 12 5着 福永祐一 54kg
2020.12.13 阪神 阪神JF 芝1600m 18 5着 福永祐一 54kg
2021.3.14 阪神 フィリーズR 芝1400m 18 2着 幸英明 54kg
2021.4.11 阪神 桜花賞 芝1600m 18 17着 幸英明 55kg
2021.5.29 中京 葵S 芝1200m 18 2着 幸英明 55kg
2021.7.4 小倉 CBC賞 芝1200m 13 5着 和田竜二 51kg
2021.8.22 小倉 北九州記念 芝1200m 18 1着 幸英明 51kg

 九州産馬も数多く存在すれど、引退後5年近くが経った今現在も「九州産馬といえばヨカヨカ」というイメージが強い競馬ファンも多いだろう。
ではヨカヨカは具体的に、どのような快挙がすごかったのだろうか?

新馬戦がすごい

 先ほども解説したように、九州産馬は一般的に「九州産限定新馬(小倉競馬場)→ひまわり賞」というローテーションを歩むことが一般的だ。しかしながら、ヨカヨカは相手関係が楽な九州産限定新馬戦ではなく、レベルの高い阪神競馬場での新馬戦に挑戦。北海道産馬に囲まれながら初の勝利を手にした。

 後から振り返ると、同レースの2着にはGⅡ京王杯2歳Sを制するモントライゼ、3着にはOP入りし川崎記念4着・吾妻小富士S連覇のブラックアーメットが名を連ねており、レースレベルの高さに関しても屈指だった。

重賞での実績がすごい

 ヨカヨカはその後、フェニックス賞・ひまわり賞と小倉芝1200mのOP戦を連勝。重賞戦線に挑戦していくこととなった。

 特に快挙だったレースが阪神JF。ソダシ、ユーバーレーベンら後のGⅠ馬が数多く名を連ねるレースで5着に入り、掲示板入りの快挙を達成。ひまわり賞の勝ち馬は朝日杯FSや阪神JFに出走することは珍しくないが、GⅠでの九州産馬の掲示板入りはグレード制導入以後史上初の快挙であった。

 なお、同レースでは後のGⅠ馬ジェラルディーナにも先着している。

 3歳になってからも桜花賞トライアルGⅡフィリーズRで2着に入り桜花賞の優先出走権を獲得。九州産馬としては異例のクラシック出走を果たした後、夏には地元のGⅢ北九州記念を制覇した。

 九州産馬によるJRA平地重賞の制覇は2005年のテイエムチュラサンのアイビスSD制覇以来、16年振りの快挙であった。

 その蹄跡に「九州産馬史上初の」「熊本県産馬史上初の」という言葉が必ずと言っていいほど付くヨカヨカ。残念ながら、現役競走馬としてのキャリアは北九州記念の制覇が最後となってしまったが、2度のGⅠ挑戦をはじめ、JRAの平地GⅠでここまで互角に戦えた九州産馬は前代未聞の存在だった。

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