
今年もまた、競馬ファンを悩ませる問いがある。
「2026年のダービーは、どの馬が勝つのか?」
そこで今回は、競馬チャンネルに関わるライター陣が、それぞれの思い描くストーリーを胸に、ダービー馬候補を指名した。当たるか外れるかではない。大事なのは、そのストーリーだ。それでは、ライターたちの予想を紹介していく。[2/6ページ]
②中毒じゃない象さんの予想
◆ルメール様とダービーの因縁を断ち切るだけの物語
ダービー馬予想として、私はパントルナイーフを推したい。
鞍上はルメール様。東京2400mの神——そう呼びたくなるほど、東京での「勝たせ方」を知っている騎手だ。(別の記事でも触れたが、過去10年の東京2400mでは勝率36.6%。まさに異次元の数字である。)
ただ、その一方で、こと日本ダービーとなると、不思議なほど縁が薄い。通算成績は1-2-2-5。勝ったのは2017年のレイデオロ、ただ一度きり。あの名馬イクイノックスに騎乗した年でさえ、栄冠には届かなかった。
さらに意外なのは、ルメール様がダービーで「1番人気」に一度も騎乗していない点だ(1番人気0回、2番人気6回)。有力馬の選択肢が集まる立場であることを考えると、これは少し奇妙ですらある。
だが、パントルナイーフには、そんなルメール様とダービーの因縁を断ち切るだけの物語がある。
パントルナイーフは木村哲也厩舎所属。ルメール様×木村哲也というコンビでのダービー挑戦といえば、忘れられないのがスキルヴィングだ。
走り終えた後に待っていた悲劇。ルメールさんが下馬するまで持ち堪えたスキルヴィングの姿を思い出すたび、今でも胸の奥が沈む。だからこそ、このコンビで、いつかダービーを獲ってほしいという思いが消えない。祈りに近い願いである。
加えて、パントルナイーフには“道筋”がある。東京スポーツ杯2歳Sの勝ち馬は、クロワデュノールやコントレイルのように、ダービーへ直結してきたことで知られる。そして今年、その東スポ2歳Sを勝ったのがパントルナイーフだ。
ルメール様の「東京2400mの神」という能力。ダービーでなぜか薄い縁。木村厩舎との積み重ね。そして東スポ2歳Sという系譜。材料は揃っている。
今年のダービーは、パントルナイーフ。私はそこに賭けたい。
パントルナイーフ
生年月日:2023年4月9日
父:キズナ
母:アールブリュット
母の父:マクフィ
調教師:木村哲也 (美浦)
馬主:キャロットファーム
生産者:新冠橋本牧場
【了】
【著者プロフィール:中毒じゃない象さん(@chudokuzzz)】
「勝ったら税金、負けたら罰金」の鬼嫁に搾取されながら毎週競馬をやってる中年男性。ルメール自信あります専門家。


