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【中央で走る名種牡馬の“ラスト産駒”5選】引退まで見届けたい…最後の1頭に宿る父の面影

text by 中川大河
1999年宝塚記念を制した時のグラスワンダー
1999年宝塚記念を制した時のグラスワンダー

昨年秋、平地・障害合わせて70戦を走り抜いたマイネルヴァッサーが現役を引退した。平地では未勝利に終わったが、3歳秋に障害へ転向すると64戦4勝。2022年の春麗ジャンプS制覇や中山大障害出走など、12歳まで走り続けた。
同馬の引退が注目された理由は、父がステイゴールドであり、中央競馬で走っていた最後の産駒だったことにある。
ステイゴールドは、オルフェーブルやゴールドシップなどG1馬を多数輩出し、引退後も絶大な人気を博した種牡馬であった。
そこで今回は、中央で走る産駒が残り1頭となった種牡馬を5頭厳選。種牡馬としての実績とともに、“ラストクロップ”の現在地を紹介する。[1/5ページ]

①グラスワンダー

代表産駒:アーネストリー、スクリーンヒーロー

 1頭目は、昨年8月に30歳でこの世を去ったグラスワンダー。同期にスペシャルウィークとエルコンドルパサーがいた最強世代の1頭で、現役時代はグランプリ3連覇を含むG1・4勝を挙げた名馬である。

 2001年から種牡馬として供用され、早くからオースミグラスワン、サクラメガワンダーなどの重賞ウイナーを出した。3年目産駒のスクリーンヒーローはジャパンCを制覇し、4年目産駒のアーネストリーが宝塚記念を、5年目産駒のセイウンワンダーが朝日杯FSを制するなど、活躍馬を多数輩出した。

 繋養場所を社台スタリオンステーションからブリーダーズ・スタリオン・ステーションに移して以降はやや成績を落としたが、2020年まで何と20シーズンも種牡馬生活を全うした。2021年に生まれたファイナルワンダーという牡馬が文字通りラストクロップとなった。

 川崎に所属するファイナルワンダーは今も現役で走っているが、JRAに登録されているグラスワンダー産駒は残り1頭。それが8歳牡馬のマイネルエニグマだ。

 マイネルエニグマの母はフィリーズレビューとローズSを勝ったマイネレーツェルで、その産駒には中央・地方合わせて79戦したマイネルネーベルや同60戦のマイネルブロッケンらがいる。

 その弟にあたるマイネルエニグマは、8歳を迎えたが、昨年末のサンクフルS(3勝クラス)で2着に入るなど、オープン入りも狙える位置にいる。JRAでの生き残りをかけて、兄2頭に匹敵する息の長い活躍を見せてほしいところだ。

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