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2025年福島民友Cをポッドロゴで制した時の西園正都調教師と長岡禎仁騎手
2025年福島民友Cをポッドロゴで制した時の西園正都調教師と長岡禎仁騎手

春は新たな出会いの季節であると同時に、別れの季節でもある。競馬界のカレンダーでは、3月から新たな騎手や調教師がデビューするため、勇退する騎手や調教師は2月末に退くことになる。
そこで今回は、2026年に引退する調教師に焦点を当てる。今年は美浦5人、栗東2人の計7人。それぞれの活躍をひとりずつ振り返っていく。[7/7ページ]

※文中のさまざまな記録は、2025年末時点での数字を掲載。

⑦西園正都

生年月日:1955年12月29日
出身:鹿児島県
免許取得年:1997年
所属:栗東
代表馬: サダムパテック、タガノビューティー

 7人目は、西園正都調教師。西園調教師も騎手時代には、23年の現役生活で通算303勝を挙げる活躍。1985年には、チェリーテスコとのコンビでカブトヤマ記念を勝利し、重賞勝利も果たしていた。

 23年に渡る騎手生活を引退後、1998年に厩舎を開業。翌年の1999年にはヒサコーボンバーが阪神ジャンプステークスを制して、重賞初勝利を果たした。

 そしてG1初勝利は、それから2年後となる2001年の阪神ジュベナイルフィリーズ。平地重賞初勝利をプレゼントしてもらったタムロチェリーで初のG1に挑むと、7番人気の伏兵評価ながら勝利。調教師として、G1初出走初勝利という快挙を達成した。

 その後も活躍馬を多数輩出し、現時点で地方での2勝を含めてG1級を6勝。活躍馬はスピードの勝った馬が多い印象を受け、JRAでのG1・4勝は全て芝のマイル戦であった。

 中でも西園調教師の管理馬を象徴するような存在が、ハクサンムーン。世界のロードカナロアと同時期に現役生活を送っていたこともあってG1は未勝利ながら、芝の短距離重賞を3勝。

 特に、所属騎手である酒井学ジョッキーとのコンビでロードカナロアを封じ込めた2013年のセントウルステークスは、素晴らしいレース内容であった。

 2023年には、長男の西園翔太調教師が厩舎を開業。これからは、父の意志を引き継いでくれることだろう。

 今年は7人もの調教師が勇退を迎えるということもあり、例年以上にラストG1・ラスト重賞・ラストウィークに注目が集まることが予想できる。

 春のG1戦線ももちろん楽しみであるが、7人の最後の勇姿を見ることができる2月の競馬からも、目が離せない。

【了】
【著者プロフィール:中西友馬】
1993(平成5)年6月18日、神奈川県横浜市生まれ。大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。

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