
気性難は競走馬にとって大きな課題のひとつである。一般的には馬具の工夫など様々な方法で対応される。一方、牡馬の場合は去勢する選択肢もある。しかし、能力の高い馬は、種牡馬への道を考慮し、別の方法が取られることが多い。今回は牡馬・牝馬を問わず、気性難でありながら活躍した馬の中から、特に印象的な5頭を紹介する。[4/5ページ]
④ゴールドシップ(2015年宝塚記念)
次に紹介するのは、ゴールドシップ。このテーマと言えば、真っ先にこの馬をイメージした人も多いのではないだろうか。芝中長距離でG1・6勝を挙げた紛れもない名馬なのだが、とにかく気分屋な馬という印象が強い。
得意な条件と苦手な条件がハッキリしている部分もあり、上がりの速いレースでは断然人気を裏切ったり大敗したりするが、上がりのかかるレースだと滅法強い。かと思いきや、得意と思われていた条件でもまったく走る気を見せないレースもあり、掴みどころのないところがファンからも愛されていた。
そんなゴールドシップの気分屋が顕著に表れたのが、6歳時の宝塚記念。今回紹介する馬たちはほとんどが3歳時のレースで、まだ同情の余地もあったが、この馬は既に6歳。精神的にも大人になっているはずのこのレースで、あの事件は起きたのである。
ちなみに宝塚記念は、この馬にとって最も得意と言っても過言ではないレース。その証拠に、前年まで連覇を達成していた。3連覇のかかった一戦でもあり、ゴールドシップは単勝1.9倍という断然の1番人気。
しかし、そのゴールドシップに投じられた約120億円もの馬券が一瞬にして紙くずとなってしまうほどの大出遅れ。ゲートの中で立ち上がった瞬間にゲートは開き、推定10馬身ほどの大きすぎる出遅れを喫した。
それでも、ファンは得意舞台でのゴールドシップの強さに期待したが、ゲートの中でエキサイトしたことで気持ちも切れてしまったのか、勝ったラブリーデイから大きく離された15着に大敗。宝塚記念3連覇達成はならず、改めてこの馬の難しさを知るレースとなった。


