④2018年(勝ち馬キタサンミカヅキ)
ダノンレジェンドの勝利から6年が経った、2018年の東京盃。
この年の1番人気は、4歳馬のマテラスカイ。同年、1600万下(現3勝クラス)を勝ったばかりの身でドバイゴールデンシャヒーンに挑戦し、5着に健闘。帰国後に再び1600万下を勝利すると、国内重賞初挑戦のプロキオンSも4馬身差の快勝。重賞初制覇を飾り、東京盃へと出走していた。
対する2番人気は、8歳馬のキタサンミカヅキ。こちらはOPクラス入りしてから成績が頭打ちとなっていた7歳時に、船橋へと移籍。この環境の変化が功を奏し、移籍2戦目となった2017年の東京盃で、交流重賞初挑戦ながら初制覇。8歳シーズンに入っても、衰えどころかさらに充実した印象さえ受け、アフター5スター賞を連覇。前年と同じローテーションで東京盃連覇に挑んでいた。
レースは、スタートで若干後手を踏みながらも、行き脚がついてマテラスカイがハナを切る。2番手にネロがつけ、キタサンミカヅキは好位のインを追走する展開。前年より速い流れで進み、マテラスカイについていった先行勢のほうが早く手が動く形で4角を回り、最後の直線へと向かう。
直線に入ると、手ごたえ十分のマテラスカイが追い出され、ジリジリと後続を離し始める。残り200mで2馬身ほどの差まで広げるが、さすがにハイペースがたたり、2番手以下が差を詰めてくる。残り100mで2番手追走のネロがマテラスカイを交わして先頭へと立つが、マテラスカイとネロの間の狭いスペースを突いて伸びてきたのがキタサンミカヅキ。1完歩ごとにネロとの差を詰め、ゴール前で測ったようにグイっと前に出て勝利。アタマ差の2着がネロとなり、グレイスフルリープが3着に入った。上位3頭はいずれも8歳、7歳、8歳とベテラン勢が上位を固め、マテラスカイは最後に失速して4着に敗れた。
勝ったキタサンミカヅキは、リミットレスビッド以来となる東京盃連覇を達成。船橋に移籍後は、JRA所属時代にOP特別で2桁着順を繰り返していた馬とは思えないほどの充実ぶり。翌年の9歳シーズンにも東京スプリントを制して交流重賞3勝目を挙げると、アフター5スター賞3連覇を達成。東京盃3連覇への期待も高まったが、アフター5スター賞を最後に現役引退を発表。引退後は種牡馬として活躍している。