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【単勝支持率がケタ違いのG1・5選】強さと人気の証!大舞台でファンの圧倒的支持を集めた馬たち

text by 小早川涼風
2020年菊花賞を制した時のコントレイル(写真左)
2020年菊花賞を制した時のコントレイル(写真左)

競馬において単勝オッズが1倍台というのは、ファンからの絶対的な信頼感の象徴ともいえる。そんなオッズをG1の舞台で示した馬は多数いるが、その中でもケタ違いな単勝支持率を集めた馬となると相当な名馬揃いである。
今回は、G1レースで1.1倍の支持を集め、単勝支持率が非常に高かった馬を5頭に絞り紹介していく。[1/5ページ]

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【第5位】コントレイル

2020年菊花賞 69.1%

 春の二冠を無敗のまま制し、トライアルである神戸新聞杯もノーステッキのまま大楽勝。無敗の三冠を期待されて臨む菊花賞で、コントレイルは1.1倍、単勝支持率は69.1%とダントツの1番人気に支持された。

 過去三冠に挑戦してきた馬のなかでは2番目に高い単勝支持率で、これを超える支持率を受けたのは父のディープインパクトただ1頭。親子でこの記録をワンツーしてしまうあたり、やはり彼らのポテンシャルは規格外と言えるのではないだろうか。

 だが、飛ぶように京都の直線を駆け抜けた父とは違い、コントレイルは最後まで苦戦を強いられた。のちに福永祐一騎手(現:調教師)が「3000mを走り切れる馬ではない」と語ったように、スタミナ勝負に不安があったのは間違いないだろう。

 さらにこのレースでコントレイルはスタートから中団に控えて脚を溜め、勝負所でペースアップを図るという瞬発力勝負に出たが、すぐ後ろからアリストテレスが常にプレッシャーをかけ続けており、楽に道中を進められたわけではない。

 事実、直線で2頭の叩き合いになった時、勢い的には外を回ったアリストテレスに分があるように見え、コントレイルの三冠は危ういようにも映った。しかし、コントレイルは決してライバルが自分の前に出ることを許さず、わずかにクビ差だけアリストテレスを抑えてゴール。史上初、親子での無敗三冠という偉業を達成し、見事にファンの期待に応えてみせた。

 この後コントレイルは勝ち切れないレースが続いたが、ラストランのジャパンカップを見事に勝利して有終の美を飾った。

 そして2025年、待望の初年度産駒もデビュー。前人未到の『三代での無敗三冠』、そして『菊花賞での単勝支持率TOP3独占』という見果てぬ夢をかなえてくれる日を楽しみに待ちたい。

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