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2024年ケンタッキーダービー3着フォーエバーヤング(写真右)Getty Images
2024年ケンタッキーダービー3着フォーエバーヤング(写真右)Getty Images

2025年は日本競馬史に、またひとつ大きな金字塔が打ち立てられた。フォーエバーヤングが、日本馬として史上初となるブリーダーズカップ・クラシック制覇という快挙を成し遂げたのである。そこで今回は、フォーエバーヤングのキャリアから象徴的な6レースをピックアップ。世界の頂点へと駆け上がるまでの軌跡を振り返る。[3/6ページ]

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③ケンタッキーダービー

 続いて紹介するのは、「スポーツの中で最も偉大な2分間」と称されるケンタッキーダービー。

 フォーエバーヤングは、デビューから無傷の5連勝でこの大舞台に出走。日本からはもう1頭、テーオーパスワードが出走しており、日本勢2頭で挑戦する一戦であった。

 レースは、トラックファントムがハナを切り、ジャストスティールが2番手、有力馬の一角であるフィアースネスが3番手となり、この3頭がほぼ横並びで引っ張る展開。フォーエバーヤングはスタートでアオってしまい、痛恨の出遅れ。中団後方寄りから進める形となった。

 ただ、前は3角から激しい展開となり、フィアースネスがトラックファントムを交わして前に出ようとするも、外から一気に上がってきたレジリエンスも並びかけてくる。このレジリエンスの動きに呼応したのがフォーエバーヤング。ついていくように大外を上がってきて4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入ると、目線が外へ外へと向かう中、最内をスルスルと抜けてきたミスティックダンが先頭。その外から、フィアースネスを競り落としたレジリエンスがそれを追いかけ、さらに離れた大外をフォーエバーヤングとシエラレオーネが併せ馬の形で伸びてくる。

 この争いからレジリエンスは遅れ、内で粘るミスティックダンと、外から伸びるフォーエバーヤング、シエラレオーネによる3頭の争い。ゴール前では3頭がほとんど並ぶ形で入線。スロー映像で確認すると、真ん中のフォーエバーヤングは若干不利な体勢に映っていた。

 結果は、1着ミスティックダン、2着シエラレオーネ、3着フォーエバーヤング。着差はわずかにハナ+ハナ差であった。

 あと一歩のところで歴史的な快挙を逃す形となったフォーエバーヤング。デビューからの連勝も5でストップしてしまったが、この馬の挑戦は、まだまだ始まったばかりであった。

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