G1香港スプリントのデータ分析【日本調教馬の歴代成績・過去10年の傾向 – 2000年以降 】
text by 競馬チャンネル編集部
香港カップ、香港マイル、香港ヴァーズとともに、「香港国際競走」で実施されている複数のG1競走の一角を担う香港スプリントは、シャティン芝1200mの条件で実施されている。日本をはじめ、オセアニア、ヨーロッパなど世界各国からチャンピオンスプリンターが集まるものの、“短距離王国”香港の強さの前に、多くの遠征馬が破れてきた。本記事では、過去10年間の傾向を分析するとともに、歴代優勝馬の一覧を振り返る。[1/2ページ]
過去10年の傾向(2015〜2024年)

香港スプリント 過去10年歴代優勝馬調教国
| 調教国 | 優勝回数 | 優勝馬(開催年) |
|---|---|---|
| 香港 | 9回 | カーインライジング (2024) ラッキースワイネス (2023) ウェリントン (2022) スカイフィールド (2021) ビートザクロック (2019) ミスタースタニング (2018, 2017) エアロヴェロシティ (2016) ペニアフォビア (2015) |
| 日本 | 1回 | ダノンスマッシュ (2020) |
2012年にロードカナロアが日本馬として初めて制するまでは「凱旋門賞よりも難関」とすら言われていた香港スプリント。その背景には、まさに“短距離王国”と呼ぶべき、香港の錚々たるチャンピオンスプリンターたちが遠征馬に立ちはだかってきた過去がある。
その証拠に、香港以外の所属馬が同レースを制した事例は、全26回の歴史の中でわずか6回(うち日本馬が3回)のみ。近年では、日本馬以外の入着は皆無に近い状態となっている。
香港カップデーのG1競走のなかでも、遠征馬にとっては最難関と言えるレースだろう。
◯1番人気の成績
勝率:33.3%
連対率:33.3%
複勝率:44.4%
直近10年、JRAによって馬券発売が行われた9回の競走において、1番人気の連対率は決して高くない。JRAオッズでは全体的に日本馬が人気を集める傾向があり、1番人気馬の連対率の低さにはその影響もあるものの、2020年に同レースを制したダノンスマッシュは3番人気4.7倍での勝利となっている。
1 2



