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東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、来年のクラシックを見据えて2歳の有望株を発掘していく連載。今回は12月6、7日に出走した2歳馬のうち、内容がよかった馬、話題になった馬をピックアップ。歴代のタイムやラップとも比較しながら評価する。[3/3ページ]

12月6、7日の2歳戦レビュー

2025年12月7日新馬戦(阪神)1着アンソニー
2025年12月7日新馬戦(阪神)1着アンソニー

◆マテンロウゼロ

12月7日 未勝利 阪神芝2000m 1着
評価:★★★
騎手:横山典弘
厩舎:栗東・松永幹夫
父:リオンリオン
母:タイセイアヴァンセ
母の父:ハービンジャー

《短評》
 序盤は外目3番手を追走していたが、向正面で一列下げて最内に入れた。そのまま3~4角も内を通し、直線もイン突き。2着馬との追い比べを半馬身制した。

 勝ち時計2:02.0は馬場状態を考慮すれば特筆するほどでもないが、ラスト2Fは11.7-11.4の加速ラップを差し切っている。1勝クラスでも通用するだろう。

◆アンソニー

12月7日 新馬 阪神芝1600m 1着
評価:★★★
騎手:M.デムーロ
厩舎:栗東・武幸四郎
父:コントレイル
母:アルティマウェポン
母の父:ヨハネスブルグ

《短評》
 スタートでやや後手を踏み、道中は中団の外目から。4角では(映像の角度上、正確には分からないが)他馬の動きに反応して外に逃げるようなシーンもあった。それでも直線半ばで先頭に並びかけ、逃げ粘るメイショウノヴァスとの接戦をアタマ差制した。

 勝ち時計1:36.2は遅いが、1000m通過62.1秒の超スローペースでは仕方なし。ラスト11.1-11.1と前が止まっていないところを捕まえた点に価値は感じる。道中若さを見せていた分、レース慣れによる伸びしろもまだありそうだ。

【了】

(文●鈴木ユウヤ)

<著者プロフィール>
鈴木ユウヤ(@ysuzuki_keiba)
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xなどで発信している。「ワイド1点買い」の使い手。2024年の中央GⅠで回収率130%を達成。

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