HOME » コラム » ランキング » 【高齢馬G1勝利トップ10】もう終わったとは言わせない!成熟の極みに達した名馬たち » ページ 7

今年のスプリンターズSで、ウインカーネリアンがG1初制覇。8歳馬のJRA・G1制覇は、外国馬や京都で行われたJBCスプリントを除けば、3例目の快挙であった。そこで今回は、グレード制導入後のJRA・G1高齢馬勝利ランキングを作成した。劇的勝利となったウインカーネリアンは何位にランクインしているのだろうか。[7/10ページ]

第4位 オフサイドトラップ

■7歳11月 天皇賞(秋)

1998年天皇賞(秋)を制した時のオフサイドトラップ
1998年天皇賞(秋)を制した時のオフサイドトラップ

 第4位にランクインしたのは、オフサイドトラップ。3戦目のダート戦で初勝利を挙げると、そこから3連勝で若葉Sを勝利。しかし、G1挑戦となった皐月賞とダービーではともにナリタブライアンの7着と8着に敗れる。

 さらに、デビュー前から脚元に不安を抱えていたオフサイドトラップは、屈腱炎による休養を挟んで休み休みのローテーション。

 一戦一戦が勝負という状況でレースを使っていたオフサイドトラップは、8歳(現7歳)にしてついに、七夕賞で重賞初制覇。自身3年5ヶ月ぶりとなる勝利を重賞で飾ったオフサイドトラップは、続く新潟記念でも重賞を連勝。

 勢いに乗って挑んだのが、1998年の天皇賞(秋)であった。このレースは、競馬ファンなら誰もが知っていると言っても過言ではない、いわゆる「沈黙の日曜日」。悲劇が起きたあのレースで勝利を収めたのが、このオフサイドトラップであった。

 史上初となる8歳(現7歳)での天皇賞制覇は、あの悲劇の裏で達成された。たしかにアクシデントのあったレースではあったが、不屈の闘志を持ったオフサイドトラップと、諦めずに屈腱炎のケアをし続けた陣営の努力の賜物による勝利でもあった。

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