HOME » コラム » ランキング » 【高齢馬G1勝利トップ10】もう終わったとは言わせない!成熟の極みに達した名馬たち » ページ 10

今年のスプリンターズSで、ウインカーネリアンがG1初制覇。8歳馬のJRA・G1制覇は、外国馬や京都で行われたJBCスプリントを除けば、3例目の快挙であった。そこで今回は、グレード制導入後のJRA・G1高齢馬勝利ランキングを作成した。劇的勝利となったウインカーネリアンは何位にランクインしているのだろうか。[10/10ページ]

第1位 カンパニー

■8歳11月 マイルチャンピオンシップ

2009年マイルCSを制した時のカンパニー
2009年マイルCSを制した時のカンパニー

 映えある第1位に輝いたのは、カンパニー。3歳1月にデビューして新馬勝ちを収めるも、クラシックへの出走は菊花賞(9着)のみ。重賞初制覇も、古馬となってから4歳11月の京阪杯と、同世代のトップクラスの馬たちと比較すると歩みはゆっくりであった。

 その後、5歳以降は重賞勝利を着実に積み重ねていくも、G1ではあと一歩というレースが続いていた。

 そして迎えた8歳シーズン。7〜8歳での中山記念連覇という偉業を達成するも、安田記念と宝塚記念では続けて4着。秋始動戦の毎日王冠で、断然人気のウオッカを破って重賞7勝目を挙げるも、「G1では足りない馬」という印象は拭えていなかった。

 しかし続く天皇賞(秋)では、中団追走から8歳馬とは思えない切れ味を見せて突き抜け、真っ先にゴール板を駆け抜けて快勝。7歳時からコンビを組む横山典弘騎手は高々と右手を上げ、キスをした左手でカンパニーの首元をポンと叩いた。

 13回目の挑戦にして、ついにG1初制覇。8歳馬による平地G1制覇は、JRA史上初の偉業であった。

 さらにすごいのは、続くマイルCSでも1番人気に応えて勝利したこと。あれだけ勝てなかったG1を、引退目前の8歳となって連勝した、遅咲きの名馬であった。

 このように高齢馬のJRA・G1制覇は、今回のウインカーネリアンのように、短距離戦での達成が多い。

 その中で、8歳で天皇賞(秋)とマイルCSを連勝したカンパニーの偉業が浮き彫りとなる結果となった。

 今後は、史上初の9歳馬によるJRA・G1制覇を達成する馬が現れるのか、楽しみにしながら見ていきたい。

【了】

(文●中西友馬)

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