12月に入って、これから日中の冷え込みも厳しくなる季節を迎える。寒さに強いサラブレッドには過ごしやすい時期だが、薄手の勝負服を身にまとう騎手にとっては厳しい季節といえるだろう。そこで今回は、春、夏、秋に比べて、冬の重賞で結果を残している騎手を5人紹介したい。[2/6ページ]
条件:2020年1月以降の平地重賞において、冬(12月から2月)とそれ以外の季節(3月~11月)の各騎手の勝率を比較。勝率差が大きい騎手5人をピックアップした。
対象としたのは、同期間中の冬の重賞で30回以上騎乗している35人の現役騎手。
※気象庁が定義する冬季(12月~2月)に基づく。
【第4位】菅原明良(+5.9ポイント)
■冬の重賞勝率11.1%、春~秋の重賞勝率5.2%

7年目の24歳、菅原明良騎手が4位にランクインした。春から秋にかけての勝率5.2%(155戦8勝)に対して、冬の3か月間は倍以上となる11.1%(45戦5勝)という高勝率を記録している。
振り返ると、菅原明騎手が重賞初制覇を飾ったのも極寒の東京開催だった。2021年2月に行われた東京新聞杯をカラテとのコンビで優勝。同馬も寒い時期を得意としていたことで有名だ。
菅原明騎手は翌年の22年に重賞2勝目を飾ったが、やはりオニャンコポンとのコンビで臨んだ1月の京成杯だった。
その後も23年2月に京都牝馬S(ララクリスティーヌ)、24年1月に日経新春杯(ブローザホーン)、25年2月に京都新聞杯(ウォーターリヒト)と5年連続で1~2月に重賞を勝っている。
ただし、初冬にあたる12月はこれまで重賞未勝利。師走の重賞には過去12回騎乗しているが、【0-0-2-10】と連対も果たせていない。
それでも23年のホープフルSは、13番人気のサンライズジパングを3着に導き、波乱を演出している。
今年のステイヤーズSには手が合うワープスピードとコンビ再結成を予定。近走は不振続きの同馬だが、昨年11月のメルボルンCは同コンビで2着に入っている。
それ以来となる手綱で自慢のスタミナを生かす展開になれば一発があってもおかしくないだろう。寒さに負けない騎乗で自厩舎(高木登厩舎)の馬を重賞初制覇に導きたい。



