JRAで行われるダートG1は年間2つしか行われないこともあり、注目度の高いチャンピオンズカップ。特に今年の第1回特別登録では3歳馬が2頭登録しており、古馬勢との力関係も気になる。そこで今回は、チャンピオンズカップ(ジャパンカップダート時代も含む)で3歳馬が優勝した瞬間をプレイバック。5つのレースを順に紹介する。[3/5ページ]
③2006年 アロンダイト

カネヒキリが勝利した翌年となる、2006年のジャパンカップダート。この年の人気の中心は、前年カネヒキリの前に惜敗の2着だったシーキングザダイヤ。
2番人気で、マイルのG1級レースを連勝中だったブルーコンコルドが続き、カネヒキリのライバル的存在であったサンライズバッカスが3番人気。
3歳馬の中では、前年の朝日杯FSを制した芝のG1馬、フサイチリシャールが4番人気に支持されて、発走を迎えた。
レースは、メイショウバトラーがハナを切り、フサイチリシャールが2番手を追走。シーキングザダイヤは好位につけ、ブルーコンコルドは中団後方寄り。サンライズバッカスは後方集団から進めていた。前半1000mの通過は推定61秒前後。前年よりややスローペースではあったがほぼ平均的な流れで進み、隊列に大きな変化もないまま4角を回り、最後の直線へと向かう。
直線に入ると、前はメイショウバトラーとフサイチリシャールが競り合う形で、その直後の外めで追い出しのタイミングを窺うシーキングザダイヤ。
抜群の手ごたえで一気に突き抜けるように思われたが、競り合う先行2頭の内となるラチ沿いへと潜り込んだのが、3歳馬第二の刺客アロンダイト。内と外から先行する2頭を交わしたアロンダイトとシーキングザダイヤが残り200mから火の出るような追い比べ。
後藤浩輝と武豊の争いは、内からジリジリと前に出たアロンダイトが勝利。鞍上の後藤騎手は、入線と同時にガッツポーズで喜びを表した。
前走で条件戦を脱出したばかりのアロンダイトは、未勝利戦から破竹の5連勝でG1タイトルを獲得。前年のカネヒキリに続き、2年連続で3歳馬によるジャパンカップダート制覇となった。



