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Bless Journey
第2回サウジアラビアRCを制したときのブレスジャーニー

②2016年(勝ち馬ブレスジャーニー)

 サウジアラビアロイヤルカップ初年度の勝ち馬がブレイブスマッシュなら、その翌年のグレード格付けでG3となって最初の勝ち馬は、ブレスジャーニーであった。

 その2016年は、9頭立てと少頭数でのレース。上位人気2頭は、ともに中京の新馬戦を勝った馬であった。

 1番人気はクライムメジャー。新馬戦では直線で外に膨れる若さを見せながらも、上がり最速の脚で差し切り勝ち。2着のアドマイヤミヤビ(後のクイーンカップ勝ち馬)が2戦目で勝ち上がったことからも、高い評価を受けていた。

 2番人気はダンビュライト。こちらは初戦を5馬身差の圧勝。視覚的なインパクトはこちらの方が強かったが、新馬戦は雨の降る不良馬場。東京の軽い芝に一抹の不安を抱えるぶん、2番人気となっている印象であった。

 そして3番人気がブレスジャーニー。こちらは2戦目での勝ち上がりであったが、東京芝1600mで初勝利。同舞台での勝利経験があることが、上位人気2頭に対してのアドバンテージであった。

 レースは稍重の馬場を差し引いても、緩めの流れ。クライムメジャーは好位、ダンビュライトとブレスジャーニーは中団からの競馬。その隊列のまま最後の直線に向かうと、残り400mでクライムメジャーが早くも先頭に立つ。

 しかし、その外から併せ馬の形で追ってきたダンビュライトとブレスジャーニーが2頭で交わすと、一騎打ちの態勢。外からジリジリとねじ伏せるように前に出たブレスジャーニーが、ダンビュライトを競り落として勝利。重賞初制覇を飾った。2着がダンビュライト、クライムメジャーは離された3着に敗れた。

 このブレスジャーニーの勝利は、父バトルプランにとっても、管理する本間忍厩舎にとっても初の重賞タイトルとなった。

 ブレスジャーニーはその後、東京スポーツ杯2歳ステークスで、後のジャパンカップ勝ち馬スワーヴリチャードを下して重賞連勝を飾る。将来が期待されたが、その後骨折によって春のクラシックには出走できず、長期休養。復帰後は重賞で善戦を続けるも、引退まで勝利を挙げることはできなかった。

 競走馬に怪我はつきものであるが、無事だった世界線を見てみたかった素質馬であった。

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