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競馬は、代々受け継がれる血統のドラマが魅力のひとつである。長年競馬を見ていく中で、好きな馬の子どもを応援したり、夢の配合に胸を躍らせ、POGや一口馬主で楽しむ人も少なくないだろう。そこで今回は、あえて父と子でタイプの“違う”親子に注目。父と子で色々な違いがありながらも、共に活躍した5組を紹介していく。[5/5ページ]

⑤ゴールドシップとメイショウタバル

ゴールドシップ(写真左)とメイショウタバル(写真右)
ゴールドシップ(写真左)とメイショウタバル(写真右)

 最後に紹介するのは、ゴールドシップとメイショウタバルの組み合わせ。一見すると同じ宝塚記念を勝利しており、違うフィールドで活躍している印象はない。ただこの2頭の場合は、脚質に大きな違いがあるというパターンの、タイプの違う父と子である。

 ゴールドシップは、現役時代に芝中長距離のG1を6勝した名馬であり、無尽蔵のスタミナが武器。中でも宝塚記念は、3連覇を目指した2015年こそ大出遅れで大敗したが、それまで連覇を達成している得意なレースであった。

 そしてそのゴールドシップの戦法といえば、まくり。前半は後方で鳴りを潜めており、勝負どころからのロングスパートで全てを飲み込むという形を得意としていた。

 そのため、ロングスパートが決まりやすい得意な競馬場と、決まりにくい苦手な競馬場がハッキリしているタイプでもあった。

 そんなゴールドシップの産駒であるにも関わらず、父と全く違う脚質で活躍しているのが、メイショウタバル。メイショウタバルのとる戦法は、まさにまくりとは真逆の逃げ。

 実は走っていた条件こそ全く違うが、メイショウタバルの母メイショウツバクロの新馬勝ちもダート1400mを逃げ切りで勝利している。メイショウタバルもその血を引き継いでいるのか、現時点の重賞3勝は全て逃げ切り勝ちである。

 中でも記憶に新しいのが、今年の宝塚記念。絶妙な逃げでマイペースに持ち込んだ武豊騎手とメイショウタバルのコンビは、早めに捕まえにきたベラジオオペラを突き離して3馬身差の快勝。

 7番人気という伏兵評価を覆して、見事にG1初制覇を飾った。勝ち方は全く違うものであったが、ゴールドシップとの父子制覇も達成した。

 このように、同じG1を勝利していながら全く違う戦法を得意とする2頭。ただ、現役時代の戦績が【13-3-2-10】だったゴールドシップに対して、メイショウタバルは現時点で【5-0-0-6】という戦績。

 勝つときは恐ろしいほどに強く、負けるときはそれが嘘のようにコロっと負ける。そんな極端な走りでファンに愛されているのは同じ部分なのかもしれない。

 このように、親子でタイプが違うと言っても、芝とダート、短距離と長距離、逃げと追い込みなど、さまざまなパターンの違いが存在する。

 親子がさまざまな面で違う面もあれば、そっくりな面も存在するというのは、人間も競走馬も同じであった。

【了】
(文●中西友馬)

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