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Queen Mambo
第14回レディスプレリュードを制したときのクイーンマンボ

④2017年(勝ち馬クイーンマンボ)

 サンビスタの勝利から2年が経った、2017年のレディスプレリュード。

 この年の1番人気は、3歳馬のクイーンマンボ。関東オークスの勝ち馬で、ダートでは5戦して【3.1.1.0】と未だ底を見せていなかった。54キロという恵量で出走できる点も人気を高め、単勝2.6倍という支持を受けていた。
対する、単勝2.7倍と僅差の2番人気に推されたのは、5歳となったホワイトフーガ。3歳時にJBCレディスクラシックを制した後は、翌年も同レースを制して連覇を達成。JBCレディスクラシック3連覇を目指しており、前2年と同じくレディスプレリュードをステップレースに選んでいた。ただ1頭57キロを背負う形にはなっていたが、これまでの実績はメンバー中断然のものがあった。

 レースは、最内枠と大外枠が好ダッシュを決め、最内枠を利してサルサディオーネがハナを切る展開。大外枠からララベルが2番手へとつけ、クイーンマンボは好位の外めを追走。ホワイトフーガは中団から運んでいた。比較的ペースは流れて、縦長の馬群でレースは進む。前は逃げるサルサディオーネにララベルが並びかけ、3番手のマイティティーは少し離され始める。代わって外からクイーンマンボが浮上し、それを追いかけるようにホワイトフーガも前との差を詰め、4角を回って最後の直線へと向かう。

 直線に入ると、クイーンマンボが並ぶ間もなく一気に先団を捕え、先頭に躍り出る。粘り込みを図るララベルに対し、アンジュデジールとホワイトフーガが併せ馬の形で迫るが、これらは2着争いまで。その2着争いを尻目に、最後は8馬身差をつけたクイーンマンボが圧勝。混戦を制したホワイトフーガが2着に入り、ハナ差の3着がアンジュデジールとなった。

 勝ったクイーンマンボは、交流重賞2勝目。一躍JBCレディスクラシックの断然の主役となったが、レース1週間前に怪我が発覚。回避を余儀なくされた。さらには、翌年怪我から復帰するもレディスプレリュード時の輝きは取り戻せず、復帰後は未勝利で現役を引退することとなった。

 ちなみに、主役不在となった2017年のJBCレディスクラシックは、レディスプレリュード4着のララベルが勝利。競馬にタラレバは禁物だが、レディスプレリュードでララベルに1秒8の差をつけて勝利していたクイーンマンボが出走していれば…と思わずにはいられない結果となった。

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