③2015年(勝ち馬サンビスタ)

　メーデイアの勝利から2年が経った、2015年のレディスプレリュード。
　この年の1番人気は、4歳馬のアムールブリエ。条件戦を勝ったばかりで挑んだ同年のエンプレス杯で3馬身差の快勝。重賞初制覇を飾ると、続くブリーダーズGCも勝利して重賞連勝。勢いそのままにレディスプレリュードに出走していた。

　対する2番人気は、6歳馬のサンビスタ。こちらは交流重賞4勝の実績馬で、昨年はレディスプレリュード2着から、JBCレディスクラシックを勝利していた。アムールブリエとは、前走のブリーダーズGCで直接対決しており、アタマ差の僅差で2着に敗れていた。

　この2頭が単勝2倍台で人気を分け合う形で、発走を迎えた。

　レースは、ブルーチッパーがハナを切り、ホワイトフーガが2番手につける展開。サンビスタはその直後、トロワボヌールと並んで好位の外めにつけ、アムールブリエは中団の前あたりにポジションを取った。その隊列のままレースは進み、3〜4角の中間では、前の4頭が一団となる。その後ろからアムールブリエも5番手まで浮上するが、既にムチも入っており手ごたえは劣勢。そのまま4角を回り、最後の直線へと向かう。

　前は、逃げるブルーチッパーを交わしたホワイトフーガが先頭へと立つも、その外からサンビスタが並びかける。残り200mでホワイトフーガをねじ伏せるように競り落としたサンビスタが、その後ろから伸びてきたトロワボヌールに2馬身の差をつけて勝利。トロワボヌールから1馬身差の3着に、一旦先頭の場面があったホワイトフーガが入り、1番人気のアムールブリエは、そこから4馬身離れた3着に敗れた。

　勝ったサンビスタは、続くJBCレディスクラシックではホワイトフーガに敗れて2着。連覇達成こそならなかったが、牡馬相手に果敢に挑戦したチャンピオンズCを勝利。これは、牝馬によるJRAのダートG1初制覇という快挙であった。
ちなみに、2015年のJBCレディスクラシックの上位4頭は、レディスプレリュードの上位4頭の着順が入れ替わったもの。この年も連動性の高さを見せる結果となった。