今年も大物外国馬が参戦予定のジャパンカップ。草創期には及ばないが、一時期の外国馬の出走がゼロという時期を乗り越え、再び有力馬が参戦するようになったことは非常に喜ばしいことである。
2005年アルカセット以来となる外国馬の優勝を目にする日も、いよいよ近づいているのかもしれない。
そこで今回は、ジャパンカップに挑戦した凱旋門賞馬に注目。その中でも印象に残った5頭を、ピックアップして紹介する。[2/5ページ]
②エリシオ(1996年)

次に紹介するのは、エリシオ。フランス生まれのフランス調教馬であるエリシオは、3歳時の1996年に凱旋門賞で勝利を挙げる。
日本の競馬ファンにもお馴染みであるペリエ騎手を背に、最後はガッツポーズをしながらも5馬身の大差をつける圧勝であった。ちなみに2着馬は、翌年のジャパンカップを勝利したピルサドスキーだったが、それを全く寄せつけない強さであった。
その後、来日したエリシオは、1996年のジャパンカップへと出走を果たすこととなる。この年の日本馬の大将格は、バブルガムフェロー。
4歳(現3歳)にして天皇賞(秋)を制した馬であり、2番人気の支持。迎え撃つ日本勢の中では最も人気を集めていた。ただ、それ以外の上位人気馬は軒並み外国勢。中でもエリシオが1番人気となって、発走を迎えた。
レースは、逃げるカネツクロスをマークする形でエリシオが2番手につけ、そのすぐ後ろからバブルガムフェローが進める形。
直線に入ると、早々にバブルガムフェローの手ごたえはなくなって後退。内からファビラスラフイン、シングスピール、エリシオ、ストラテジックチョイスの4頭が並んでの叩き合いとなるも、最後は内の2頭の争いを制したイギリスのシングスピールが勝利。
ハナ差の2着がファビラスラフインとなり、エリシオは最後に遅れてストラテジックチョイスとの3着同着に敗れた。
翌年、現役を引退した後は、日本でも種牡馬として活躍。G1勝利まであと一歩と迫った、ポップロックなどを輩出した。



