HOME » コラム » ランキング » 激論必至!? 牝馬最強世代ランキング「1位はアーモンドアイ世代か、ウオッカ世代か、それとも…」 » ページ 4

競馬の世界では「最強世代論争」が絶えない。スペシャルウィークを筆頭とした“98年クラシック世代”をはじめ、名馬が群雄割拠した時代はいくつもある。
では、牝馬の世界ではどうだろうか。
特に「牝馬の時代」という言葉が浸透してからは、牡馬に勝りの名牝が次々と誕生し、世代間の比較もますます面白くなっている。そこで今回は、2000年から2015年に生まれた16世代を対象に、古馬混合重賞の勝利数から“牝馬最強世代”をトップ5を紹介したい。[4/5ページ]

第2位 30勝(うちG1・10勝)

■2015年生まれ(主な活躍馬:アーモンドアイ、ラッキーライラック、ノームコア、モズスーパーフレア)

2018オークスを制したアーモンドアイ
2018オークスを制したアーモンドアイ

 ジェンティルドンナ世代を上回る古馬混合重賞を30勝したのが、同じく三冠牝馬のアーモンドアイの世代である。アーモンドアイは3歳時に圧倒的な強さで牝馬三冠を達成。3歳秋にジャパンカップも制し、現役最強馬として君臨した。

 その後は2年連続で安田記念に敗れ、有馬記念で惨敗を喫する“例外”もあったが、ドバイターフや天皇賞・秋2連覇、コントレイルとデアリングタクトの三冠対決を制したジャパンカップなどG1を次々と制覇。3歳秋以降は重賞(すべてG1)5勝を挙げた。

 3歳春の時点でアーモンドアイ以上の素材とされていたのがラッキーライラックだ。1番人気に支持された桜花賞で初黒星を喫すると、牝馬三冠で結果を出せず。古馬になってからも不調が続いたが、4歳秋のエリザベス女王杯をC.スミヨン騎手とのコンビで制し、再び上昇気流に乗った。

 ラッキーライラックは5歳時に、大阪杯とエリザベス女王杯を制覇。アーモンドアイの陰に隠れる形にはなったが、早熟説を見事に覆し、名牝と呼ぶにふさわしい活躍を見せた。

 そしてこの世代にはもう2頭、古馬になってからG1を制した牝馬がいる。ノームコアとモズスーパーフレアだ。

 前者は牝馬三冠レースには出走できなかったが、4歳春にヴィクトリアマイルをレコードタイムで優勝している。一方の後者は、5歳春の高松宮記念を繰り上がりで優勝するなど短距離路線で牡馬と対等に競い合った。

 これ以外にも重賞勝ち馬はサウンドキアラ(3勝)、プリモシーンとトロワゼトワル(ともに2勝)など、古馬になってから活躍した馬が多数。サラキアやラブカンプーなどG1で2着に入るなど、牡馬相手に健闘を見せた馬も少なくなかった。

 また、前述のアーモンドアイ(東京・芝2400m、2分20秒6)、ノームコア(東京・芝1600m、1分30秒5)、トロワゼトワル(中山・芝1600m、1分30秒3)の3頭は、それぞれの舞台でレコードを樹立していることが、この世代の層の厚さを示している。

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