HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » 【G1単勝高配当ランキングTOP10】大舞台で起こった大波乱…競馬に“絶対”は存在しない » ページ 3

競馬の魅力のひとつは、どんなにデータを積み上げても「絶対」が存在しないこと。人気馬が順当に勝つこともあれば、ノーマークだった大穴が激走することもある。そんな競馬の神様のいたずらがあるからこそ、多くのファンが魅了されるのだろう。今回は、数あるG1レースの中から「単勝高配当ランキングTOP10」を振り返る。[3/10ページ]

第8位 2019年日本ダービー

ロジャーバローズ(単勝93.1倍)

2019年ダービーを制したロジャーバローズ
2019年ダービーを制したロジャーバローズ

 2025年現在、JRAが設立されてからの日本ダービーでは歴代1位の単勝配当の記録となっているロジャーバローズ。

 2019年の同レースは皐月賞を無敗で制したサートゥルナーリアの1強ムードという見方が強く、彼は1.6倍と抜けた1番人気に支持されていた。

 ゆえに、前哨戦の京都新聞杯で2着だったロジャーバローズの単勝人気は12番人気の低評価に過ぎなかった。

 レースはG1・ダービー共に初騎乗となる横山武史騎手が跨るリオンリオンが飛ばし、1000m通過は57秒8というハイペースに。

 だが、当時の東京競馬場はかなり時計の出る馬場で先行有利だったため、離れた2番手から追走していた浜中俊騎手とロジャーバローズにとっては絶好の展開となった。

 直線、坂の上りでリオンリオンを交わして先頭に立つと、4コーナーで好位に取りついてきたダノンキングリーとの叩き合いに。

 だが最後まで決して前を譲ることはなく、そのまま栄光のゴール坂に1着で飛び込んだ。

 勝ちタイム2分22秒6は、当時のダービーレコードであったドゥラメンテの2分23秒2を大きく上回る時計。

 単勝二桁人気が優勝したのも53年ぶり5回目で、鞍上の浜中騎手はダービー初制覇と、単勝配当以外にも記録ずくめの日本ダービーであった。

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