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2022年アルゼンチン共和国杯
2022年アルゼンチン共和国杯

③アルゼンチン共和国杯(G2)

 今年もそうだが、アルゼンチン共和国杯はみやこステークスと同日開催で行われることが多い。

 では、アルゼンチン共和国杯が未勝利ということは、常にみやこステークスに乗っているのかというと、みやこステークスも4回騎乗で未勝利である。

 ではこの週、武豊騎手はどこにいるのかというと、ブリーダーズカップ開催週であるためアメリカに行っていることが多く、この両重賞が未勝利となっているようだ。

 そんなアルゼンチン共和国杯で勝利に一番近づいたのは、ハーツイストワールとのコンビで挑んだ2022年であった。

 ハーツイストワールは、デビューが遅くクラシックなどには縁がなかったが、条件戦をコツコツと勝ち上がってきた馬。

 ただ、この時点で2着が7回と多く、オープンクラスへと上がったのは6歳になってから。

 オープンクラス初戦がいきなりG1の天皇賞(春)というのはさすがに荷が重く16着に大敗したが、続く札幌日経オープンでオープンクラス初勝利を挙げて、アルゼンチン共和国杯に出走していた。

 1番人気は、その天皇賞(春)で3着となったテーオーロイヤル。3歳馬のキラーアビリティが僅差の2番人気で続き、ハーツイストワールは5番人気であった。

 レースは、キングオブドラゴンが最内枠からハナを切り、少し後続を引き離す逃げを打つ。

 離れた2番手にアフリカンゴールドが続き、テーオーロイヤルは好位を追走。ハーツイストワールは中団から進め、キラーアビリティはさらにその後ろとなっていた。

 前半1000mの通過は61秒2と、離し逃げのわりには決して速くないペースで流れていた。馬群は縦長のまま4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入ると、先頭のキングオブドラゴンが内ラチに接触。大きく失速して、内めにいた馬は何頭か影響を受けてしまう。

 代わってアフリカンゴールドが先頭に立つも、残り300mでその内からブレークアップが先頭へと抜け出す。

 テーオーロイヤルが外から追うがなかなか差は詰まらず、逆にその内と外から後続が殺到し、ゴール前は横に広がった大接戦。

 その中から浮上したのは、内を突いたハーツイストワールだったが、追撃を振り切ったブレークアップが勝利。

 ハーツイストワールは2着となり、馬群をさばいて伸びてきたヒートオンビートがクビ差の3着に入った。

 武豊騎手のアルゼンチン共和国杯挑戦は、この2022年を含めて3回。最高着順はこのハーツイストワールの2着となっている。

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