【東大流・次世代スター発掘】アドマイヤクワッズに★5評価 「ラスト11.3-11.2の加速ラップ、前残りの競馬を差し切った高いポテンシャル」

東大流・次世代スター発掘
東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、来年のクラシックを見据えて2歳の有望株を発掘していく連載。今回は10月11~13日に出走した2歳馬のうち、内容がよかった馬、話題になった馬をピックアップ。歴代のタイムやラップとも比較しながら評価する。
【評価の目安】
★7:GⅠ確定レベル
★6:GⅠレベル
★5:重賞レベル
★4:OPレベル
★3:水準レベル
★2:やや物足りない
★1:物足りない
10月18日の2歳戦レビュー
◆アドマイヤクワッズ
10月18日 新馬 東京芝1600m 1着
評価:★★★★★
騎手:坂井瑠星
厩舎:栗東・友道康夫
父:リアルスティール
母:デイトライン
母の父:Zoffany
《短評》
五分のスタートから道中は中団、9番手でレースを進める。促しながら運んで直線は馬群の一番外に出すと、じわじわと脚を使ってゴール前で差し切った。
同日富士Sで1:31.7が出た高速馬場とはいえ、2歳新馬での1:34.1というタイムは優秀。それもラスト11.5-11.3-11.2の加速ラップ、前残りの競馬を差し切った点で高いポテンシャルを感じる内容だった。
重賞レベルの好素材だろう。距離はもう少し延びても大丈夫だ。
◆シルバーレシオ
10月18日 未勝利 京都ダ1800m 1着
評価:★★★★
騎手:岩田望来
厩舎:栗東・野中賢二
父:ルヴァンスレーヴ
母:シルバーポジー
母の父:クロフネ
《短評》
芝でデビューしたルヴァンスレーヴ産駒が2戦目でダート替わり。ゲートはあまり速くなかったが、その後は行きっぷりよく中団を追走し、向正面から徐々に進出を開始。
4角では内め3番手まで上がっていた。直線は鋭く伸びて後続を一気に突き放し、最終的に9馬身の差をつけて圧勝となった。
稍重馬場での勝ち時計1:52.3は上々のタイム。京都ダ1800mの2歳戦全体としては歴代16位タイだが、良~稍重に限れば6位タイとなる。1勝クラスでも即通用、世代のOPでも好勝負できそうだ。
◆エブリーポッシブル
10月18日 新馬 京都ダ1400m 1着
評価:★★★★
騎手:岩田望来
厩舎:栗東・新谷功一
父:ニューイヤーズデイ
母:オールポッシブル
母の父:ダイワメジャー
《短評》
ゲート自体は五分だが、その後の二の脚が速くて2番手を確保。そのまま手応えよく直線に向くと、鞍上のアクションに応えてスパっと加速。
2着を3馬身半、3着はさらに3馬身離しての完勝となった。
稍重とはいえ2歳新馬で1:25.0は好タイムだし、ラスト12.1-11.8と加速してまとめた点も評価できる。ダート短距離の牝馬だと番組選択の悩ましさはあるが、能力的には上のクラスでも通用するだろう。



